2025年10月10日

ZINEを作りました

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薄い本を作りました。
印刷以外全て1人で作った本です。
私のMacでは編集ソフトが使えず、行き着いた先がiPhoneのPagesアプリでしたが、縦書きも出来るしルビも振れるし、と予想以上に有能なアプリですよ、これ。
それで今年の猛暑の夏の日々、人差し指でポチポチ原稿を作ってました。
お値段は500円です。
送料はご負担ください。

BASEで販売中です。
http://juppo.base.shop/
Pay IDでも
https://thebase.com/to_app?s=shop&shop_id=juppo-base-shop&follow=true

BASEがわからない、買い方がわからない、まとめて何冊か買ってくださる、という方は、メールでも注文を受け付けます。
juppo@vega.ocn.ne.jp


@ということはAもあります。これから作ります。
posted by juppo at 04:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年10月09日

阿蘇の史(さかん)A

続きです!
〈本文〉
盗人寄(よ)り来て、車の簾(すだれ)を引き開けて見るに、裸にて史(さくわん)居たれば、盗人、「奇異(あさまし)」と思ひて、「此(こ)は何(いか)に」と問へば、史、「東(ひむがし)の大宮にて如此(かくのごとく)なりつる。君達(きむだち)寄来て、己(おのれ)が装束をば皆召(め)しつ」と笏(しやく)を取りて、吉(よ)き人に物申す様に畏(かしこ)まりて答へければ、盗人咲(わら)ひて棄(す)てて去(い)にけり。其(そ)の後(のち)、史音(こゑ)を挙げて牛飼童(うしかひわらは)を呼びければ、皆出(いで)来にけり。其(それ)よりなむ家に返(かへ)りにける。
 然(さ)て妻(め)に此の由(よし)を語りければ、妻の云はく、「其の盗人にも増(まさ)りたりける心にて御(おはし)ける」と云ひて咲ける。実(まこと)にいと怖(おそろ)しき心なり。装束の皆解きて隠し置きて、然(し)か云はむと思ひける心ばせ、更に人の思ひよるべき事に非(あら)ず。
 此の史は極(きは)めたる物云ひにてなむありければ、此(かく)も云ふなりけり、となむ語り伝へたるとや。
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〈juppo〉盗人に襲われそうになった史の人、まんまと難を逃れた後編であります。身ぐるみ剥がされた後だから何も盗るものはないよ、という作戦なだけでなく、笏を持って、身分の高い人に話す口調で盗人に対応しているんです。
 「君達」とは貴族の子弟などの若者らのことで、そういう人たちに襲われた、今来たあなた方もそういう身分の人ですよね、なニュアンスで対峙しています。皮肉に聞こえやしないかと思わされますが、盗人らは妙に納得したか拍子抜けしたかで、悪事を働くことなく去っていったようです。

 史の人は襲われる予感があったのでしょうか。夜間にこの通りを進むと大抵そんな目に遭う、というのが常識だったのでしょうか。ともかく、作戦成功だったわけです。盗人は装束以外に目当てのものはなかったんでしょうか。牛車ごと、とか。

 「心ばせ」とは、先を読む周到な心がけ、といった意味です。


 ところで、今年の夏は本当に暑かったですね。暑すぎて何も出来なくてブログの更新を怠っていたわけでは・・・なくもないですが、この夏、取り掛かっていたことがあり、近日中に新しいお知らせをいたします。
 それと、この夏から日本語学校で週イチ先生をしています。
posted by juppo at 02:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 今昔物語集 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年10月05日

阿蘇の史(さかん)@

お久しぶりです!リクエストにお応えします。『今昔物語集』です。
安心してください。履いてないけど!
〈本文〉
 今は昔、阿蘇の〇〇と云ふ史(さくわん)ありけり。長(た)け短(ひき)なりけれども、魂(たましひ)は極(いみじ)き盗人(ぬすびと)にてぞありける。
 家は西の京(きやう)にありければ、公事(くじ)ありて内に参(まゐ)りて、夜深更(よふけ)て家に返(かへ)りけるに、東(ひむがし)の中の御門(みかど)より出(いで)て、車に乗りて大宮(おほみや)下(くだり)に遣(や)らせて行(ゆ)きけるに、着たる装束(しやうぞく)を皆解(と)きて、片端より皆帖(たたみ)て、車の畳の下に直(うるはし)く置きて、その上に畳を敷きて、史は冠(かむり)をし襪(したうづ)を履きて、裸になりて車の内に居たり。
 然(さ)て、二条より西様(ざま)に遣らせて行くに、美福門(びふくもん)の程を過ぐる間に、盗人傍(かたはら)よりはらはらと出(いで)来(き)ぬ。車の轅(ながえ)に付きて、牛飼童(うしかひわらは)を打てば、童は牛を棄(す)てて逃げぬ。車の後(しり)に雑色(ざふしき)二三人ありけるも皆逃げて去(い)にけり。
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〈juppo〉裸になるシーンがあるので・・と、躊躇しつつのリクエストでしたが、思い切って脱いでもらいました!
 『今昔物語集』でのタイトルは「阿蘇史値盗人謀遁語(あそのさくわんぬすびとにあひてはかりてのがるること)」というんです。ほぼ漢文です。そして、この史の人、名前がないんです。敢えて伏せ字(?)のようにして特定を避けている、ように見せる手法のようです。

 「いみじき盗人」の盗人は、人を欺く才能のある肝の座った人、というような意味だそうです。後から本職の盗人が出てくるので、ちょっとややこしいです。
 そういう何やらしたたかな人が、車の中でおもむろに全裸になる。個室なので、何をしようが自由だと思いますが、そういう趣味だから、ではないのです。
 襪は足袋のことで、下履きだったら良かったのにと思いながら描きました。
 轅は牛が車を引くのにつけられた二本の棒のことです。

 お付きの人々が皆逃げていき、取り残された車中で全裸の史の人・・の運命は以下次号、です。
posted by juppo at 03:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 今昔物語集 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年06月03日

源氏物語ダイジェスト19花宴

5月中に更新しようと思っていたのですが、雨が降ったり暑くなったりの気候変動に翻弄されているうちに6月になってしまいました。
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〈juppo〉「花宴」はこの1回で終わりです。朧月夜が登場しました。タイトルの「花宴」は「紅葉賀」同様、冒頭の桜の宴のことを指すようです。「はなのえん」と読みます。
朧月夜のことを光源氏が「弘徽殿の妹かな」と言っています。弘徽殿とはそもそも宮殿の一建物のことで、桐壺帝の妻である弘徽殿女御がそこに住んでいるんですよね。その建物内で出会ったので、弘徽殿女御の妹の1人かな、と推測したのですね。
 再会するのが右大臣家の弓の試合の後ですが、右大臣は弘徽殿女御の父親なので、そこにもれなく姉妹らもいるわけです。姉妹に順に一の宮とか六の宮とか数字を当てて呼ぶんですね。簡単です。
そういえば頭中将の奥さんが右大臣の四の君と呼ばれていますが、この姉妹の4番目、てことでしょうね。
 いとやんごとない人たちだけのコミュニティだけあって、あちこちで系図が繋がってこんがらがってます。まともに物語を読む際には、帖ごとに系図を確認しながら、をお勧めします。

 次はいよいよ「葵」です。準備を始めていますが作品化の時期は未定です。頑張ります。
posted by juppo at 23:53| Comment(2) | TrackBack(0) | 大和物語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年05月24日

源氏物語ダイジェスト18紅葉賀B

続きです。新キャラがさらっと登場します。
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〈juppo〉「紅葉賀」はここまでです。ここまで描いて、「紅葉賀」というタイトルを回収していないことに今頃気づきました。1回目の冒頭で、光源氏と頭中将が「青海波」を踊ったという、朱雀院の行幸が紅葉賀なんですね。行事のことでした。

 前回、藤壺さんが出産した男児が、光源氏にそっくりです。帝は無邪気に喜んでいますが、真実を知る当事者のみならず、読み手の我々さえも、いたたまれない気持ちになりますね。
 そんなドラマの脇で、幼女を囲う行いが周囲に知れ渡りつつあり、なんかドタバタです。さらにそんな中、光源氏の守備範囲の広さをまた知らしめる新キャラ、というか新彼女の登場です。

 これだけいろいろなことが起こりながら、光源氏だけをロックオンして挑み続ける頭中将ってキャラ、今のところ賑やかしでしかない感じですが、それなりに光源氏の人生に影響を及ぼしてるんですよね。

 次回「花宴」ももう描いてあるので近いうちに更新します。1枚だけですけど。
posted by juppo at 01:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 源氏物語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする