2021年03月31日

阿倍(あべ)の右大臣と火鼠(ひねずみ)の皮衣(かわぎぬ)A

畳み掛けるように更新します。続きです。
〈本文〉
もし長者(ちやうじや)のあたりにとぶらひ求めむに。なきものならば、使(つかひ)にそへて金をば返したてまつらむ。
といへり。
 かの唐船(もろこしぶね)来けり。小野のふさもりまうで来て、まう上(のぼ)るといふことを聞きて、歩み疾(と)うする馬をもちて走らせ迎へさせたまふ時に、馬に乗りて、筑紫(つくし)より、ただ七日にまうで来たる。文を見るに、いはく、
 火鼠の皮衣、からうじて人をいだして求めて奉(たてまつ)る。今の世にも、この皮は、たやすくなき物なりけり。昔、かしこき天竺の聖(ひじり)、この国に持て渡りてはべりける、西の山寺にありと聞きおよびて、
abeno2'.jpeg
〈juppo〉桜が満開です。すっかり暖かいので季節を忘れそうですが、明日から4月なんですねえ。
 さて、今回は安倍御主人の友人(?)王けいからの、1通目と2通目の手紙とその間に帰って来た小野のふさもりについてです。

 ふさもりさんが帰ってくる前に、先の手紙が届いていたということですね。それによると皮衣を手に入れられるかどうかは未知数だったようです。その後ふさもりさんはすぐ帰ってくるので、時間の経過がよくわかりませんが、船が着いてから上京するまでは7日かかっていることが明かされています。唐土からの船は九州に着いて、大宰府から京まで陸路を帰ってくるんですって。当時はそれに14日かかっていたそうです。その半分で戻って来たので驚いていますが、馬に乗ってもそんなにかかるんですね〜。今だと、自転車に乗ってくる感じでしょうか。新幹線なら数時間ですけど。
 
 そして!どうやら!皮衣は見事手に入れられそうではないですか!おめでとう、安倍御主人!というところで以下次号です。まだまだ続きがあるので、すぐにハッピーエンドには、ならないです。
posted by juppo at 22:50| Comment(0) | 竹取物語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年03月28日

阿倍(あべ)の右大臣と火鼠(ひねずみ)の皮衣(かわぎぬ)@

大変ご無沙汰いたしました。「澪つくし」の再放送が終わってしまい、入兆ロスです。再びの「竹取物語」です。
〈本文〉
右大臣安倍御主人(あべのみうし)は、財(たから)豊かに家(いへ)広き人にておはしけり。その年来たりける唐船(もろこしぶね)の王(わう)けいといふ人のもとに文(ふみ)を書きて、「火鼠の皮(かは)といふなる物、買ひておこせよ」とて、仕(つか)うまつる人の中に心確かなるを選びて、小野のふさもりといふ人をつけてつかはす。持て到りて、かの唐土(もろこし)にをる王けいに金をとらす。王けい、文をひろげて見て、返(かへ)りごと書く。
火鼠の皮衣、この国になき物なり。音には聞けども、いまだ見ぬ物なり。世にある物ならば、この国にも持てまうで来(き)なまし。いと難(かた)き交易(あきなひ)なり。しかれども、もし、天竺に、たまさかに持て渡りなば、
abeno1.jpeg
〈juppo〉「竹取物語」の続きを描こうということは早々に決めていたのですが、描くのに1ヶ月かかってしまいました。全部で7回分なんですけ
どね。毎年3月は花粉症のせいもあって行動が緩慢になりがちです。そうこうしつつ、仕事でバルチック艦隊を描いたり音楽会のチラシを作ったり、してたのですが。

 さて、ここからは安倍御主人のエピソードです。「竹取物語」は時々思い出したように描いていたので、安倍御主人という人をどう描いていたかとか、かぐや姫に何をリクエストされたんだっけとか、以前描いたものをめくりめくり描きました。
 皮衣は「かわごろも」と読むのだと思ってたんですが、「かわぎぬ」なんですね。本文では「かはぎぬ」になっています。
 これまでかぐや姫の求めに応じようとした人は、それなりに自分で苦労して取ってきたのだ、と大ウソを並べるのが常でしたが、安倍御主人は堂々と人に頼んで手に入れようとしています。潔いです。お育ちが良いからでしょうか。他の人も大抵育ちは良いのだと思いますけど、「家広き人」というのは広い家に住んでいるというより、繁栄した一家であるという意味で、ことさらそう言っているということは、相当な家柄なのでしょう。
 そういう家柄だからかどうか、唐土にも知り合いがいるわけです。顔が広いです。PCも携帯もないので手紙のやり取りをしていますが、何語で書いているんでしょうか。外国語の素養もあるのでしょうか。

 小野のふさもりという人は、手紙とブツの運び屋をしているだけでそれほど重要人物ではないようですがフルネームで紹介されています。かなり信用されているようですね。

 それからしつこいようですが、ピ●チュウは火鼠ではないと思います。最初にそう描いてしまったのでノリでまた描いていますけれども。どこかから苦情が来たら、描き直します。

 続きは近日中に。もう全部描いてあるので、畳み掛けるように更新します。毎日、ということはないです。
posted by juppo at 23:21| Comment(0) | 竹取物語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする