2022年02月28日

鶯の宿@

読めない漢字を拾って漢文を綴る苦行から解放されたのも束の間、鶯が読めません。正解は後ほど。リクエストにお応えしています。久しぶりの「大鏡」です。
〈本文〉
「いとをかしうあはれに侍りしことは、この天暦(てんりやく)の御時に、清涼殿の御(お)前の梅の木の枯れたりしかば、求めさせ給皮脂に、なにがしのぬしの蔵人(くらうど)にていますかりし時承りて、『若き者どもはえ見知らじ。きむぢ求めよ』とのたまひしかば、ひと京まかりありきしかども、侍らざりしに、西の京のそこそこなる家に、色濃く咲きたる木のやうだいうつくしきが侍りしを、掘り取りしかば、家あるじの、『木にこれゆひつけてもて参れ』とて、
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〈juppo〉鶯は「うぐいす」と読みます。山手線の鶯谷駅で降りたことが1度くらいはあると思いますが、駅名を漢字で書く機会が今までの人生に訪れませんでした。
 タイトルに鶯が出てきたからには鶯ご本人が登場しそうですが、今回は出てきません。2回でお送りしますので、次回をお楽しみに。

 1コマ目から登場しているお爺さんは、以前「雲林院の菩提講」に出てきた夏山繁樹という人です。その繁樹さんの語る昔話になっているんですね。どのくらい昔かというと、70年くらい昔のようです。そういうわけで回想シーンではぐっと若い姿に描いています。なにがしの蔵人が「若き者どもは」という言い方をしているところを見ると、この時すでに繁樹さんはそう若くないのかもしれませんが、とにかく昔の話なので。

 枯れてしまった木に代わる梅の木を探し歩いた繁樹さんがやっと見つけた見事な木の持ち主は、どうやら女主人のようなんです。ここではそう分かる記述はないんですけど、後半で女性だということがわかります。
 その女性が梅の木につけて「もて参れ」と言ったのが文だという記述もないですよね。でもこの後でそれを読むので、ああ文なんだなくらいのことが分かるわけです。
 その文面とか鶯はいつ出てくるのかとか、そんなに長くない後半ですがいろいろお楽しみに。わりとすぐ更新します。
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2022年02月26日

虎穴に入らずんば虎子を得ずG

最終回です!皆さん、お疲れ様でした!!
〈本文〉
今以超爲軍司馬、令遂前功、超復受使、固欲益其兵、超曰、願將本所從三十餘人足矣、如有不虞、多益爲累。
〈書き下し文〉
今、腸を以て軍司馬と為し、前の功を遂げしめよ」。超復(ま)た使を受く。固は其の兵を益さんと欲せしも、超曰わく、「願わくは本(も)と従えし所の三十余人を将(ひき)いれば足れり。如(も)し不虞(ふぐ)有らば、多く益すこと累(わずら)いと為らん」。
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〈juppo〉寒さもそろそろ一段落となりそうです。東京は、です。その代わりに花粉症が猛威を奮い始めており、鼻をかみながら更新しています。
 
 中途半端に4コマだけになってしまいましたが、班超さんの活躍も前回で一段落しており、今回はその後に続くある意味導入部分のようにも見えます。実際、お話はこの後もどんどん続くんですけど、「虎穴に入らずんば虎子を得ず」のエピソードとしてはこの辺までなのでここで終わります。

 たった36人だかの兵を連れて成功を納めたからこそ、歴史に名を残して逸話が語られ続けているんですね。歴史上の人物で武将だった人というのは言ってみれば皆さん乱暴者で、成功の陰に犠牲者あり、と考えると少し複雑な気持ちになりますが、それは現代人からの視点だから、と納得するしかないのでしょうね。
 これからの時代は戦争を起こしたとか、隣の国を滅ぼしたとか、そういうことでは立派な人物として歴史に名を残すことは難しいと思いますよ、プーチンさん。歴史は勝者が作っていくという側面もありますが。

 誰にとっても良いことになった、そういう結果でできれば歴史に名を残したいですね。皆さんもそういうのを、目指してください。


 次回は「大鏡」あたりから、の予定です。
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2022年02月22日

虎穴に入らずんば虎子を得ずF

2022年2月22日、ネコの日です。そんなことは今回のお話には特段関係はありません。「ネコ歩き」を見ながら更新していますが。
〈本文〉
吏兵斬其使及從士三十餘級、餘衆百許人悉焼死、明日乃還告郭恂、恂大驚、既而色動、超知其意、擧手曰、椽雖不行、班超何心獨擅之乎、恂乃悦、超於是召鄯善王廣、以虜使首示之、一國震怖、超暁告撫慰、遂納子爲質、還奏於竇固、固大喜、具上超功效、幷求更選使使西域、帝壯超節、詔固曰、吏如班超、何故不遣而更選乎、
〈書き下し文〉
吏兵は其の使及び従士を斬ること三十余級、余衆百人許(ばか)りは悉(ことごと)く焼死す。明日
乃ち還りて郭恂に告ぐ。恂大いに驚き、既にして色動く。超、其の意を知り、手を挙げて曰わく、「椽は行かずと雖も、班超何の心あってか独り之を擅(もっぱ)らにせん乎(や)」。恂乃ち悦ぶ。超是(ここ)に於いて鄯善王の広を召し、虜の使の首を以て之に示したれば、一国震え怖る。超、暁(さと)し告げて撫慰し、遂に子を納(い)れて質と為す。帰って竇固(とうこ)に奏するや、固大いによろこび、具(つぶ)さに超の功效を上(たてまつ)り、幷(あわ)せて更(あらた)めて使を選んで西域に使いせしめんことを求む。帝は超の節を壮とし、固に詔して曰わく、「吏の班超の如き、何の故にか遣わさずして更めて選ばんとする乎(や)。
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〈juppo〉カレンダーにここまで2が並ぶネコの日が次に来るのは200年後でしょうか。2202年があるから180年後ですね。その頃にはネコさんたちももっと進化して、自治的に記念日を祝っていたりして。そうなったら人間は本当〜に、ネコのしもべになっていそうです。

 本題に戻ります。班超さんとその部下たちは計画通り匈奴を倒すことに成功しました。それを交渉の手段にも使って、凱旋帰国です。虎子は手に入れていませんが、鄯善王の子を人質に取りました。

 その功績でトントン拍子に今後も昇進していきそうな班超さんです。というところで、そろそろこのお話はおしまいなんです。もう少しだけ残っているので、最終回はその部分を。
 ほぼネコの日の話しかしていない感じですが、今回はこの辺で。
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2022年02月20日

虎穴に入らずんば虎子を得ずE

第6回です。オリンピックももう明日閉会なんですね。
〈本文〉
衆曰、當與從事議之、超怒曰、吉凶決於今日、從事文俗吏、聞此必恐而謀泄、死無所名、非壯士也、衆曰善、初夜遂將吏士徃奔虜謍、會天大風、超令十人持鼓藏舍後、約曰、見火然、皆當鳴鼓大呼、餘人悉持弓弩、夾門而伏、超乃順風從火、前後鼓噪、虜衆驚亂、超手格殺三人、
〈書き下し文〉
衆曰わく、「当(まさ)に従事と之を議すべし」。超怒りて曰わく、「吉凶は今日に決す。従事は文俗の吏なれば、此れを聞きて必ず恐れて謀(はかりごと)泄(も)れん。死して名とせらるる所無きは、壮士に非ざるなり」。衆曰わく、「善し」。初夜に遂に吏士を将(ひき)いて往きて虜の営に奔(はし)る。会(たまた)ま天大いに風ふく。超、十人をして鼓(つづみ)を持ちて虜舎の後に蔵(ひそ)ましめ、約して曰わく、「火の然(も)ゆるを見れば、皆な当(まさ)に鼓を鳴らして大いに呼(さけ)ぶべし」。余人悉(ことごと)く弓弩(きゆうど)を持ち、門を夾(さしはさ)みて伏す。超乃ち風に順(したが)いて火を縦(はな)ち、前後鼓噪(こそう)す。虜衆驚き乱れ、超手ずから三人を格殺し、
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〈juppo〉寒い寒いと言っている間に2月も終わりが見えてきました。本当に短いですね、2月。
 物語はいよいよ佳境です。前回班超さんが演説していた作戦を、実行に移す時が参りました。このブログではいつもそうですが、どの人物も私が描くと可愛いキャラになってしまうので、敵も味方も憎らしさも怖さも微塵もないのが遺憾です。何しろ目指す匈奴を一気呵成にやってしまえ、な班超さんたちなのです。

 1コマ目、部下の皆さんが「相談しないと」と言っている郭恂さん、皆さんお忘れかもしれませんが第3回で班超さんとともに西域に来ることになった秘書の方です。まだ出番が残っているので、覚えておいてくださいね。その郭恂さんは、班超さんが言うには「文俗の吏」だと。引用元の解説によれば「礼法風俗に拘泥する小役人」のことだそうです。そういうヤツに相談しても作戦決行の妨げになりかねないと言ってるんですね

 3コマ目の班超さんのセリフ、ほぼ訳してなくて書き下し文と大差ないですね。でも、こういう言葉遣いはよく見ますよね。「死んで名を残さない者は壮士じゃない!」て意味ですけど、一応。
 実はイマイチよくわからなかったのでそのままなのが「壮士」という言葉です。血気盛んな男子とか、男らしい男とか、そういう意味だと思うんですけど、ちょっとジェンダー的に訳しにくいというのもあって、そのままにしています。

 「初夜」は「初めての夜」という意味ではなく、ここでは「夕方から夜中までの時刻」だそうです。そんな時間ですが、まんまと火に包まれてしまったということは、匈奴の人たちは寝入っていたのでしょうね。 
 寝込みを襲った勢いで3人も素手で殺しちゃったりして、血生臭い展開になりそうなところで次回に続きます。殺伐としてきましたが終わりまでもう少しお付き合いください。
posted by juppo at 01:49| Comment(0) | 漢文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年02月15日

虎穴に入らずんば虎子を得ずD

続きです。物語は後半に突入します。
〈本文〉
如令鄯善収吾屬送匈奴、骸骨長爲豺狼食矣、爲之奈何、官屬皆曰、今在危亡之地。死生從司馬、超
曰、不人虎穴、不得虎子、當今之計、獨有因夜以火攻虜、使彼不知我多少、必大震怖、可殄盡也、滅此虜、則鄯善破膽、功成事立矣、
〈書き下し文〉
如(も)し鄯善(ぜんぜん)をして吾が属(ともがら)を収(とら)えて匈奴(きようど)に送らしめなば、骸骨は長(とこし)えに豺狼(さいろう)の食(えじき)と為らん。之を為すこと奈何(いかん)せん」。官属皆な曰わく、「今、危亡の地に在り。死生、司馬に従わん」。超曰わく、「虎穴に入らずんば虎子を得ず。当今の計(はかりごと)、独り夜に因って火を以て虜を攻ムルこと有るのみ。彼をして我の多少を知らざらしむれば、必ず大いに震え怖れ、殄(ほろ)ぼし尽くす可きなり。此の虜を滅ぼさば、則ち鄯善は肝(きも)を破り、攻成り事立たん」。
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〈juppo〉5話目にしてやっとタイトル回収です。その「虎穴に入らずんば・・・」を2コマ使って描きましたが、1コマでいいんです。文語でも口語でもどっちでも意味は伝わるなーと思いました。それで結局両方描いてしまいました。このお話の重要シーンでもありますし。

 要するに危険を冒さなければ成功は収められないという強気な発言です。とは言え、班超さんにはそれなりの計略があり勝算も多少あったと見えますね。敵地に送られるよりこの場でやっつけてしまおうというのも手短でいいですね。
 その計略が成功するかどうかはまだ秘密です。秘密にするほどのことでもないですけど。あと3回ほど続きますので。

 そうです。次回は、闇討ち回です。
posted by juppo at 01:58| Comment(0) | 漢文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年02月12日

虎穴に入らずんば虎子を得ずC

4話目まできました!あと半分、くらいです!
〈本文〉
此必有北虜使來、狐疑未知所從故也、明者覩未萌、況已著邪、乃召侍胡詐之曰、匈奴使來數日、今安在乎、侍胡惶恐、具服其狀、超乃閉侍胡、悉會其吏士三十六人與共飲、酒酣、因激怒之曰、卿曹與我倶在絶域、欲立大功以求富貴、今虜使到裁數日、而王廣禮敬卽廢、
〈書き下し文〉
此れ必ず北虜の使の来ること有って、狐疑(こぎ)して未だ従う所を知らざるが故なり。明者は未だ萌(きざ)さざるに睹(み)る。況(いわ)んや已に著(あき)らかなるを邪(や)」。乃ち侍胡を召して之を詐(たばか)って曰わく、「匈奴の使来って数日なり。今安(いず)こに在る乎(や)」。侍胡惶(お)じ恐れ、具(つぶ)さに其の状を服す。超乃ち侍胡を閉じこめ、悉(ことごと)く其の吏士三十六人を会(あつ)めて与(とも)に共に飲み、酒酣(たけなわ)にして、因って之を激怒せしめて曰わく、「卿(そち)の曹(やから)は我と倶(とも)に絶域に在って、大功を立てて以て富貴を求めんと欲す。今、虜の使到ること裁(わず)かに数日にして、而して王の広(こう)の礼節即ち廃る。
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〈juppo〉前回の後半で、西域に派遣された班超さんは、鄯善という国にやってきました。今話題の、新疆ウイグル自治区のあたりらしいです。そこの広という王様に、初めこそ好意を持って迎えられたものの、すぐに扱いが雑になったと。その続きからの今回、班超さんが感づいたことには、これから対戦しようという匈奴もここに来ていて、広はどっちにつくか決めかねているのではないかと。

 侍胡は侍者の胡人ということです。胡人には異民族という意味もあったり、元はあご髭の長い人を指していたり、だそうですがここでは広が班超に従うように遣わした人だそうです。

 その胡からまんまと実情を聞き出した班超さんの反撃が始まります、というところで続く、です。
次回はいよいよあの名言の予感がしてもいいかもしれません。
posted by juppo at 00:51| Comment(0) | 大和物語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年02月06日

虎穴に入らずんば虎子を得ずB

2月は短いことですし、サクサク更新します。まぁ偶然なんですけど。
〈本文〉
帝乃除超爲蘭臺令史、後坐事免官。
 十六年、奉車都尉竇固出撃匈奴、以超爲假司馬、將兵別撃伊吾、戰於蒲類海、多斬首虜而還、固
以爲能、遣與從事郭恂倶使西域。
 超到鄯善、鄯善王廣奉超、禮敬甚備、後忽更疏懈、超謂其官屬曰、寧覺廣禮意薄乎、
〈書き下し文〉
帝乃ち超を除して蘭台令史と成す。後に事に坐して官を免ぜらる。
 十六年、奉車都尉竇固(とうこ)の匈奴(きようど)に出撃するや、超を以て仮司馬とす。兵を将(ひき)いて別に伊吾(いご)を撃ち、蒲類(ほるい)海に戦い、多く斬首(ざんしゆ)慮(りよ)して還る。固は以て能(のう)と為し、遣わして従事の郭恂(かくじゆん)と倶(とも)に西域に使せしむ。
 超、鄯善(ぜんぜん)に到るや、鄯善王の広(こう)は超を奉じて礼敬甚だ備わりたるも、後に忽ち更(あらた)めて疏懈(そかい)なり。超、其の官属に謂いて曰わく、「寧(すなわ)ち広の礼意の薄きを覚(さと)れる乎(や)。
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〈juppo〉前回、もう春ですねなんて書いたらその翌日から半端なく寒いです。ガスヒーターの前から離れられない日々を送っていたら、ガス代が普段の4倍くらいに跳ね上がりました。

 訳している時は長い話だなぁと思っていたのに、こうして絵にしてしまうと展開が速いですね。前回、筆と硯を放り投げたと思ったら、お兄さんのコネで官職に就き、と思ったら割愛されていますが何か事件に巻き込まれて退職し、ネタバレしたように戦の場に赴くことになった班超さんです。
 
 竇固(とうこ)という人は、後漢の将軍だそうです。ややこしいことにこの先この人は「固」と呼ばれます。お兄さんと同じ名前じゃないですか。幸いお兄さんの方はもう出てこないんですけどね。都尉はこちらの固さんの階級です。司馬は役職を指しています。匈奴は西域の遊牧民のことですが、その人たちがいる地域のことも指すようです。

 臨時雇いで従軍させたら思いのほか戦績をあげてくれたので、その西域に派遣されることになりました。班超さんの活躍はまだまだこれからが真骨頂です。今回も虎穴は出てきませんでしたが、どうぞお忘れなく。
 続きは近日中に。
 
posted by juppo at 21:21| Comment(0) | 漢文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年02月03日

虎穴に入らずんば虎子を得ずA

続きです。今回はトラが出てきますよ。
〈本文〉
安能久事筆研間乎、左右皆笑之、超曰、小子安知壯士志哉、其後行詣相者、曰、祭酒、布衣諸生耳、而當封侯萬里之外、超問其狀、相者指曰、生燕頷虎頸、飛而食肉、此萬里侯相也、久之顕宗問固卿弟安在、固對爲官冩書、受直以養老母、
〈書き下し文〉
安(いずく)んぞ能く久しく筆研(ひつけん)の間に事(つと)めん乎(や)」。左右皆な之を笑う。超曰わく、「小子安んぞ壮士の志を知らん哉(や)」。其の後、行きて相者に詣(いた)るに、曰わく、「祭酒は布衣の諸生なる耳(のみ)。而れども当(まさ)に侯に万里の外に封ぜられるべし」。超、其の状を問う。相者指さして曰わく、「生は燕の頷(あご)に虎の頸(くび)、飛びて肉を食らわん。此れ万里侯の相なり」。之を久しくして顕宗は固(こ)に問う、「卿(そち)の弟は安くにか在流」。固対(こた)うらく、「官の為に書を写し、直(あたい)を受けて以て老母を養う」。
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〈juppo〉本文と書き下し文を写すだけで1時間くらい漢字と格闘しています。お気づきのことと思いますが、いや別に気づかなくても良いのですが、本文の方には旧字体が多用されています。その字を探すのが大変であるのもさることながら、そもそもMacに入ってない字もあるので新字体でごまかしているところもあります。どの字がそうかということはいちいち言いませんけども。
一字ずつ探していると果てしないので、音読みでなく訓読みで入力して送り仮名を消したり、適当な熟語で変換していらない文字を消したりもしています。「顕宗」の「顕」は「顕微鏡」から一文字残したり。
 その顕宗というのは、後漢の皇帝とか。班超はつましく筆耕で糊口をしのいでいますが、お兄さんの固は帝と問答するほどの位にいるんですね。ここで班超の様子を聞いた皇帝が・・・、以下次号です。

「祭酒」は「先生」と訳しましたが、「祭酒」とは祭事などでは1番偉い人からお酒を飲むので、尊敬する人のことを指す語になってるんですって。

 班超を先生と呼ぶ易者から、人相にトラとツバメが見える、などと判じられています。トラが食べている肉、どう見てもステーキ肉300グラムくらいのものにしか見えないかもしれませんが、草食動物の屍肉です。そう思って見てくださいね!

 今日は節分でした。恵方巻きを作って食べました。もう春ですね。続きは近日中に。
posted by juppo at 23:50| Comment(0) | 漢文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする