
〈juppo〉男どもの与太話は続きます。どいつもこいつも、身勝手極まりない経験だらけ、な感じですよね。女の品を定める話だったと思っていたら、こぞって女を放っておいた話ですよ。通い婚の時代であり、セカンドの女の扱いに過ぎないとはいえ、そんな話をさらっとしているあたりにも、この時代の男女格差を見せつけられている思いです。
今回、光源氏は話に加わっていないので、最後のコマにしか登場してません。ここで聞いた話がきっかけでこの後光源氏も経験を重ねていくことになるのですけどね。
式部丞の女の話で、「カゼでにんにく」と言っているのは、風邪薬としてにんにくを食べているのですね。以前描いた「持経者叡実効験の事」と同じシチュエーションです。にんにくはカゼに効くけれど、恋愛にはNGだというのは現代でも同じですね。
そんな、長々続いた恋愛話はやっとここで終了ですが、「帚木」はもう少し残っています。雨も上がってお出かけする光源氏、のようです。