2007年02月04日

通ひ路の関守

伊勢物語、第五段です。
〈本文〉
 むかし、をとこありけり。東の五條わたりにいと忍びていきけり。密(みそか)なる所なれば、門(かど)よりもえ入らで、童(わらは)べの踏みあけたる築地(ついひぢ)のくづれより通ひけり。人しげくもあらねど、たびかさなりければ、あるじききつけて、その通ひ路に、夜毎に人をすえてまもらせければ、いけどもえ逢はで帰りけり。さてよめる。

  人知れぬわが通ひ路の関守は、よひよひごとにうちも寝ななむ

とよめりければ、いといたう心やみけり。あるじゆるしてけり。
 二條の后に忍びてまいりけるを、世の聞えありければ、兄人(せうと)たちのまもらせ給ひけるとぞ。

kayohiji.jpg
〈juppo〉男の詠んだ歌といい、穴から通っていたところといい、求愛の仕方があまりにも一途で微笑ましいですよね。
posted by juppo at 23:27| Comment(2) | TrackBack(0) | 伊勢物語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
漫画みてから、古文読むとスーッと入ってきますね。昔の人の一途な思い、なんだか素敵♪
Posted by Koyanagi at 2007年02月05日 01:00
小柳様

読んでみると、結構他愛のない話だったりすることもあるんですよ、古文。単純なところがいいよね。
Posted by 柴田 at 2007年02月05日 14:18
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