2007年08月29日

木の花は�

長らくお待たせしました。この章、完結編です。
〈本文〉
 桐の花、紫に咲きたるはなほをかしきに、葉の広ごりざまぞ、うたてこちたけれど、こと木どもと等しう言ふべきにもあらず。唐土(もろこし)にことごとしき名つきたる鳥の、えりてこれにのみいるらむ、いみじう心ことなり。まいて琴に作りて、さまざまなる音(ね)のいでくるなどは、をかしなど世の常に言ふべくやはある、いみじうこそめでたけれ。
 木のさま憎げなれど、楝(おうち)の花いとをかし。かれがれにさまことに咲きて、必ず五月五日にあふもをかし。

kinohana3.jpg
〈juppo〉すみません。軽く夏バテてました。汗をかいたことだけが夏の思い出です。夏休み中にたくさん作品を紹介したかったのですが。実を言うと、花を描くのに飽きてしまったというのもあります。こんなに次から次へと花が登場するとは・・。何種類の花が出て来たんでしょう。梅、桜、橘、梨、桐、センダン・・6種類ですね。そんなに多くないですね。でも、「何の花が好き?」と聞かれてこれだけ並べるのは大変ではないですか?「木に咲く花」限定でですよ。そのひとつひとつに、ここはいいけどここは良くないとか、いちいち中国の故事を引き合いに出して表現してみるとか、サラッと書いていて、深いです。昔の人の自然を見る目は豊かですね。私は桐の花なんて実物を見たことがありません。
 本文では『ことごとしき名つきたる鳥』としか言ってませんが、これが鳳凰(ほうおう)のことで神の鳥とか火の鳥とかフェニックスのことです。ダンブルドア校長の部屋で、金の止まり木に止まってるヤツです。金の止まり木は、多分桐ではないでしょう。
posted by juppo at 23:27| Comment(4) | TrackBack(0) | 枕草子 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
お疲れ様でした! カラーでとても素敵でした。
全くもって植物オンチの私ですが、なんだか庭に花を植えたくなってきました。もう少し、植物を愛でてみようかなあと思いました。ははは。
いつも美しいお話をありがとうございます☆
Posted by きょん at 2007年08月31日 16:57
きょん様
いつも、ありがとうございます。今月は『木の花は』月間になってしまいました。3点UPするだけで8月が終わってしまうとは・・・。これを描いてから、他に知っている木の花はないかなぁ、と考えてみました。椿、クチナシ、金木犀・・それくらいしか思い浮かびませんでした。もっと外に出て、花を見つめる時間を持たないといけませんね〜!
Posted by 柴田 at 2007年08月31日 20:18
現在高校生です。
ちょうど今このあたりの勉強をしていて、訳文を探していた結果ここにたどり着きました。
内容が大まかに把握でき、本当に助かります。
あまりに感動したのでコメントを書いてしまいました。
有難う御座います。
Posted by こーだー at 2009年09月28日 01:16
こーだー様

ようこそたどり着いていただきました。いらっしゃいませ!コメントありがとうございます!

他の作品も気になるモノがあったら見てみてくださいね〜。これからもどうぞよろしくです!
Posted by 柴田 at 2009年09月28日 01:34
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