2007年09月05日

竹取物語A

〈本文〉
 この児(ちご)、養ふほどに、すくすくと大きになりまさる。三月ばかりになるほどに、よきほどなる人になりぬれば、髪上げなどさうして、髪上げさせ、裳(も)着す。帳(ちょう)のうちよりもいださず、いつき養ふ。この児のかたちけらうなること世になく、屋の内は暗き所なく光り満ちたり。翁、心地あしく苦しき時も、この子を見れば、苦しきこともやみぬ。腹だたしきことも慰みけり。

taketori2.jpg
〈juppo〉竹取物語の続きです。かぐや姫(という名前はまだ出て来ませんね)はすくすく成長しています。3ヵ月で成人してしまいました。そのへんで、ちょっと尋常じゃないってことに気付けよ!と、突っ込んでみたくなりますが、そんなことはど〜でもいいくらいの、「この児」の可愛らしさということなんでしょうねぇ。
 「髪上げ」は『筒井筒』でも出て来ましたが、女の子の成人の儀式です。「裳」は成人女性が着けた衣装の一つで、腰から下を覆うように、後ろにつけるものだそうです。長いエプロンを後ろ前につけたようなモノでしょうか。何しろ十二枚も着物を重ねて着ていた時代ですから、いろいろ身につけるものも複雑ですね。面倒臭そうですが、面倒臭さが身分の高さを表していると言えるのかも知れません。
posted by juppo at 22:48| Comment(2) | TrackBack(0) | 竹取物語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
待ってましたあ♪♪ 竹取物語、乙女チックで大好きです♪
今回、少女マンガっぽい絵柄が出ていて、ワクワクしました。
柴田さんは、やはり漫画にも詳しいのですか? 好きな漫画家とかいらっしゃいますか?
Posted by きょん at 2007年09月08日 00:19
きょん様
はい、せっかく「けらうなること世になく」だそうなので、ちょいと少女マンガぽく描いてみました。気付いていただいて光栄です。マンガはいろいろ読みましたよー。昔ですけど。(田渕由美子も。)萩尾望都が好きでした。今でも読んでるのは山岸涼子の『テレプシコーラ』くらいです。
Posted by 柴田 at 2007年09月08日 01:54
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック