続きです。
〈本文〉
所も変はらず、人も多かれど、いにしへ見し人は、ニ、三十人が中に、わづかに一人二人なり。朝(あした)に死に、夕べに生まるるならひ、ただ水のあわにぞ似たりける。
知らず、生まれ死ぬる人、いづ方より来たりて、いづ方へか去る。また知らず、仮の宿り、たがためにか心を悩まし、何によりてか目を喜ばしむる。その、主(あるじ)と住みかと、無常を争ふさま、いはばあさがほの露に異ならず。あるいは露落ちて花残れり。残るといへども朝日に枯れぬ。あるいは花しぼみて露なほ消えず。消えずといへども夕べを待つことなし。
〈juppo〉期末テストも近いので、早めに続きをアップしました。
人も家も、朝顔と露の関係みたいなものだ、と言われると虚しさ倍増ですよね。まぁそんなもんなので、あんまり虚飾な生活に執着するなよ、という警告と受け止めましょう。
朝顔と露のように、何もかもそこには留まってはいない、「無常」(全てのものは永久ではない)という考え方がこの冒頭部分のみならず、『方丈記』全体の主題なのだそうです。これまたテストに出そうです。
本文4〜6行目の、「知らず、・・・。また知らず、・・・。」は、倒置法になっていて、「・・・を知らない。」などと訳します。
寒いですけど、皆さんテスト頑張ってくださいね
2007年11月30日
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つい最近此処を知って、古典に対する意識が変わり、かわいい登場人物に癒されながら見させてもらってます!
唐突ではありますが、明日のテストに「行く川の流れ」と「中納言参りたまひて」の漫画訳を参考にさせていただきますね。(と言いながら一夜漬け気味(苦笑)
これから陰ながら応援していきますので、柴田さん頑張ってください!
それでは…
テスト中のお忙しい時に、コメントありがとうございます!
古文のテストなんて大体一夜漬けですよね(!えっ!)
(^o^;ともかく、このブログが多少でもお役に立てれば何よりなんですが、古文のテストって実際には文法などの細かいところを問い質されるので厄介ですよね(>_<)
無事に乗り切って楽しい夏を迎えてください!!
これからもよろしくお願いします(^O^)
教育実習では方丈記と児のそら寝の授業を担当することになり、資料を探していたところ、柴田さまのブログにたどり着きました。
柴田さまのマンガがとてもわかりやすく、とても参考になりました!
実習先の生徒たちは古文が苦手な子が多いらしく、見学させていただいた授業でも難しくてつまらないというような印象を受けているように見えました。
そこで、生徒たちも取っつきやすくわかりやすい柴田さまのマンガから授業の導入に入れれば、と思っているのですが……
授業で配るプリントに柴田さまのマンガを載せさせていただけませんでしょうか?
よろしくお願いします!
教育実習お疲れ様です!
中・高校生にとって、古文なんてつまらない教科ですよね〜(^_^;)
ブログの漫画はご自由にお使いいただいて結構ですので、是非、古文なんて大したことはない、いや、結構オモシロイかも・・ということを解ってもらうお役に立ててください。
楽しい授業になりますように!
方丈記をどのように分かりやすく教えるか、と悩んでいたところ、このサイトにたどり着きました。
つきましては、当サイトにアップされている漫画を授業で使わせていただけないでしょうか?
いきなりの申し出、失礼だとは思うますが、ご検討よろしくお願いします。
教育実習のシーズンですね〜
懐かしいです!
当ブログがお役に立てるようであれば、イラストはどうぞコピーなどしてお使いください。
実習の成功をお祈りしております。
頑張ってください!