和泉式部(いづみしきぶ)、保昌(やすまさ)が妻(め)にて、丹後に下りけるほどに、京に歌合(うたあはせ)ありけるに、小式部内侍(こしきぶのないし)、歌よみにとられて、歌をよみけるを、定頼中納言(さだよりのちゅうなごん)、たはぶれて、小式部内侍、局(つぼね)にありけるに、「丹後へ遣はしける人は参りたりや。いかに心もとなくおぼすらん。」と言ひて、局の前を過ぎられけるを、御簾(みす)より半(なか)らばかり出でて、わづかに直衣(なほし)の袖をひかえて、
大江山(おほえやま)いくのの道の遠ければまだふみもみず天の橋立(あまのはしだて)
とよみかけけり。思はずにあさましくて、「こはいかに、かかるやうやはある。」とばかり言ひて、返歌にも及ばず、袖を引き放ちて逃げられけり。小式部、これより、歌よみの世におぼえ出できにけり。これはうちまかせて、理運のことなれども、かの卿(きゃう)の心には、これほどの歌、ただいまよみ出だすべしとは。知られざりけるにや。

〈juppo〉暑くてダラダラしている間に、あっという間にオリンピックも終わり、夏休みも終わったり終わりつつあったりしていますね。皆さん夏休みの宿題の進行状況はいかがでしょうか。
毎年、夏休みの宿題に追われる子供たちを見る度に、大人になって良かったなぁあ、と心からの喜びに浸るすっかり大人な私です。皆さんもしばし我慢して、早く無責任な大人になってくださいね。
さて今回は、また『十訓抄』の作品です。
和泉式部は『和泉式部日記』を書いた人で、小式部内侍はその娘ですが、お父さんは保昌ではありません。和泉式部の人生はハリウッドのセレブ並みにいろいろあった模様です。
お母さんが歌人で有名な和泉式部なので、その娘に対して定頼が「お母さんに歌のアドバイスを求めて手紙を書いたんじゃないの〜?その返事はもう来たの〜?」と、からかっているのです。
ところがすぐさま小式部がそれに答える完璧な歌を詠んだので、歌を詠まれたら返歌をするのが礼儀であるにもかかわらず、定頼はそれも出来ずにすたこら逃げ去った、という話です。
大江山・・の歌は、百人一首に入っている歌でもあります。「いくの」が「行く」と「生野」に、「ふみ」が「文」と「踏み」にかかる掛詞になっています。
相手が小娘だからといって(小娘でなくても)侮ってはいけないよ、という教訓になっているのだそうです。なるほど。
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すごく強い女の人ですよね〜
からかった男が悪い!
小式部内侍のとっさな行動、クールですよね〜。からかわれても、これほど落ち着いた態度に出られる才能、って凄いですよね。そんなことも知らずに調子に乗った中納言、情けないですね(^^;)
面白いですよね
この話
コメントありがとうございます!
面白いですよね〜。
短い話の中に、教訓ありオチあり、歌まで詠んでますからねー。
ありがとうございますv
わかりやすくたくさんの古文があって・・・
ここのブログのファンになりました!
またテストに出るときはココのブログのお力をお借りします(笑)
コメントありがとうございます!
是非これからも、このブログを利用してください!
読みたい古文の作品が見当たらない時は、リクエストもお待ちしていますよ(^O^)〜。
期末テスト頑張ってくださいね。
高2になった娘の、初めての中間試験範囲です。
また、活用させていただきます。
いつもありがとうございます!
これから中間試験なのですか!もう期末前の学校もあるというのに。ホントに最近の学校制度にはなかなかついて行けません(^^;)
2年生も楽しんで、勉強も部活も頑張っていただきたいですね!
とは言っても、今年初めて国語を担当しているので、右往左往しています。
生徒達に「古文なんてだいっ嫌い!!」と4月に宣言されているのですが、いよいよ教えなければならない時期となりました。
教材研究で鬱々していたらこちらにたどり着きました。いやー、わかりやすいですね。助かります!!
これからも時々参考にさせていただきます。よろしくお願いいたします。
コメントありがとうございます!
盲学校での国語の授業…私には想像を絶する難しさだと思います(・・;)
生徒さんたちに、少しでも古文に親しんでもらえるといいのですが!
私のブログでお役に立てることがあれば、いつでもご利用ください(^O^)
すごく分かりやすかったです!
ありがとうございました!!
楽しんでいただけましたか?
よかったら、また来てくださいね(^^)!
明日中間テストで古典があるのっで、またまた活用させて頂いています!
今回は「大江山」です。
本当にわかりやすくて助かります!
これからもお世話になります*
中間テストお疲れさまです!
少しでもお役に立てたらブログをやっている甲斐があります。
これからも頑張りますので、勉強のお供にしてくださいね(^-^)
もし何らかの形です販売されているのならば、購入の上使わせていただこうと思うのですが。
コメントありがとうございます。
ブログに掲載した漫画を、コピーなどして授業でお使いただくのは一向に構いません。
古文に親しんでもらうきっかけになれば嬉しい限りです。手続きなども特に設けておりません。
ただ、『大江山』は書籍化された「高校古文もっとこういう話」にも収録されていますので、興味のある生徒さんにはご紹介いただければなお幸甚に存じます。
PC版のトップページにAmazonのリンクを貼ってありますので、ご利用ください。
宣伝になってしまいました(>_<)スミマセン。