2008年12月28日

神無月のころ

リクエストにお応えします。徒然草、第十一段です。
〈本文〉
 神無月のころ、栗栖野(くるすの)といふ所を過ぎて、ある山里にたづね入ることはべりしに、はるかなる苔(こけ)の細道を踏み分けて、心細く住みなしたる庵(いほり)あり。木の葉に埋(うづ)もるる懸け樋(かけひ)の雫(しづく)ならでは、つゆおとなふものなし。閼伽棚(あかだな)に菊・紅葉など折り散らしたる、さすがに住む人のあればなるべし。
 かくてもあられけるよと、あはれに見るほどに、かなたの庭に大きなる柑子(かうじ)の木の、枝もたわわになりたるが、周りをきびしく囲ひたりしこそ、少しことさめて、この木なからましかばとおぼえしか。

kannaduki.jpg
〈juppo〉神無月とは、皆さんご存じの通り、陰暦十月のことです。この月には全国の神様が出雲に集結するので、神のいない月とか言うんですよね。ですから出雲では神有月になるそうです。


 懸け樋というのは、地面に架け渡した樋(とい)のことです。
 
「つゆおとなふものなし」で「音がしない」と「訪れるものがいない」の二つの意味を表現しています。短い言葉でこれだけの意味を持たせていると思うと、日本語の奥深さをしみじみ感じますね。「かくてもあられけるよ」とともに、その音も好きです。声に出して読みたい日本語。

 みかんの木が素晴らしかったのに、周りを囲んでいる所に、その実を取られないようにとの持ち主の因業さが垣間見えて、イイ雰囲気が台なしだ、と結んでいます。がっかりですね。


 みかんといえば、大人になってからは、いちいち皮を剥いて食べるのが面倒くさくてあまり食べていなかったのですが、今年の私はひと味違う私になって、なんとみかんを自ら八百屋で買って食べています。
 みかんのおかげで今年はまだ風邪もひいていません。というのは多分見当違いかとも思いますが、皆さんもみかんを食べて厳しい冬を乗り切ってください。



posted by juppo at 23:17| Comment(14) | TrackBack(0) | 徒然草 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは。以前リクエストした「神無月のころ」ですが、書いてくださったんですね。本当にありがとうございます。こんなに早く書いてくださるとは思っていませんでした。
前回のコメントへの謝罪ですが、「副教材レベル」というのは、とても重宝していると言うことです。ちがう風に受け取っていましたら、すいません。
授業では、最近古典の先生が産休で代わってしまい、後任の先生の教え方が、少しわかりにくいのですが、このサイトだと楽しく理解できます。
今後も楽しく利用させていただきたいと思います。
Posted by スターゲイト at 2009年01月06日 14:22
スターゲイト様

リクエストにお応えしましたよ!実はこんなに早く反応出来ないことが多いです。もうひとついただいているリクエストは、まだお待たせしてしまいそうです(^^;)

古文の勉強に、真面目に取り組んでいらっしゃるようですね〜。感心します。
慣れていた先生が代わってしまうと、何かとやりにくいですよね。産休の代行の先生も、それなりに大変なんだろうと思いますけど(どうでしょう?)。
反りの合わない先生の授業でも、スターゲイトさんなりの解釈で、楽しく学習してください!
そのお役に立てれば、私も光栄です。

「副教材レべル」は嬉しい言葉として受け取っていましたよ!活用していただいているんだな、と。
ありがとうございます(^^)
これからもよろしくお願いします!!
Posted by 柴田 at 2009年01月06日 17:05
徒然草の「仁和寺にある法師」の漫画訳をお願いしたいのですが。。。授業で勉強したのですが、文章を読んだだけではさっぱりわかりません。
Posted by 迷える子羊 at 2009年10月28日 10:08
迷える子羊さま

リクエストありがとうございます。
『仁和寺にある法師』はできるだけ早いうちに描いてご覧に入れたいと思います。それまで、しばらくお待ちくださいね。
Posted by 柴田 at 2009年10月28日 13:10
 リクエストに応えていただきありがとうございました!!まさかこんなに早く対応してくださるとは・・・感動です!!イラスト訳もとても可愛くてわかりやすく、ようやく話の意味を理解できた気がします。これでテストに間に合いそうです。
 これからも、楽しみにイラスト訳を読ませていただきます!本当にありがとうございました。
Posted by 迷える子羊 at 2009年11月08日 13:17
迷える子羊さま

わざわざ再コメント、ありがとうございます。
いつも「次は何を描こうかな〜」と模索していますので、現場の学生の方々からリクエストをいただけるのは本当に大助かりです。
これからも古文を楽しんでください!
Posted by 柴田 at 2009年11月08日 16:53
いつも見させていただいてます!とてもわかりやすくて本当に助かっています。ありがとうございます。

お願いなのですが…
次回のテスト範囲が徒然草で「能をつかんとする人」「羅の表紙は」なんです。よろしければイラスト、書いていただけませんでしょうか。よろしくお願いします。
Posted by 苺 at 2010年06月12日 13:54
苺さま

コメント&リクエスト、ありがとうございます!

徒然草ですね!なるべく早くお応えしたいと思います。待っててください〜(^O^)/
Posted by 柴田 at 2010年06月12日 21:26
こんなに早く書いていただいて…本当に有難うございます。
テストは今週からなので本当に助かりました♪

今後とも宜しくお願いします(*^_^*)

Posted by 苺 at 2010年06月20日 16:45
苺さま

早速見に来てくださってありがとうございます!
もうひとつ、ありますからね〜(^^;)
お楽しみに〜♪
Posted by 柴田 at 2010年06月20日 17:47
こんばんは♪
今古典のテスト勉強真っ最中です。
もうなんと言っていいのか分からない程感謝してます!

能をつかんとする人まで書いていただいて…
イラストも可愛いですし、早速覚えたいと思います(*^_^*)

これからもお世話にならせて下さい(笑
Posted by 苺 at 2010年06月21日 00:10
苺さま

遅くまでテスト勉強、お疲れさまです。

間に合って良かったです!
リクエストをいただいてもぐずぐずしてしまうこともあるので…(><)今回は頑張りました。

またリクエストがあればお寄せください(^-^)
そしてテストも頑張ってくださーい!
Posted by 柴田 at 2010年06月21日 00:46
こんばんは(*^_^*)
昨日この間書いて頂いた範囲のテストがありました。
お陰様で訳の方、完璧でした!

本当に感謝しています。

明日もまた古典のテストがあります。
ゆく川の流れといでやこの世に生まれてはです

頑張りたいです。
Posted by 苺 at 2010年06月24日 22:53
苺さま

テストお疲れさまです!
少しでもお役に立てたのなら何よりです。
古文のテストが2回もあるのですか〜(@_@;)大変ですねぇ。頑張ってくださいね〜。
Posted by 柴田 at 2010年06月25日 00:31
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