〈本文〉
丹波に出雲といふ所あり。大社(おほやしろ)を移して、めでたく造れり。しだのなにがしとかや知る所なれば、秋のころ、聖海上人(しゃうかいしゃうにん)、そのほかも人あまた誘ひて、「いざ、たまへ、出雲拝みに。かいもちひ召させむ。」とて、具しもて行きたるに、おのおの拝みて、ゆゆしく信おこしたり。御前なる獅子(しし)・狛犬(こまいぬ)、背きて、後ろさまに立ちたりければ、上人いみじく感じて、「あなめでたや。この獅子の立ちやう、いとめづらし。深きゆえあらん。」と涙ぐみて、「いかに殿ばら、殊勝(しゅしゃう)のことは御覧じとがめずや。むげなり。」と言へば、

丹波の国というのは今の京都府です。
え、出雲大社って、島根県にあるんじゃなかったっけ?とお思いの皆さん、私もそう思いましたが、ここに登場する出雲の神社とは「出雲大社」ではなく、京都府亀岡市にある「出雲大神宮」のことなんですって!勉強になりますねー。
狛犬は神社に行くと大抵いる、あれのことですが、「獅子」は何だ?と思いますよね。
狛犬の起源は、昔インドで仏像の両側にライオンの像を置いたのから来ているそうですが、それが日本まで伝わって来る間に、日本にはライオンがいませんから、「犬」の字を使って名付けたそうなんです。
神社に向かって見た時、右側にいるのが阿形(あぎょう。「あ。」という口の形・・口を開けている)、左側にいるのが吽形(うんぎょう。「うん。」という口の形・・口を閉じている)だそうです。
息の合ったコンビ芸などを「あうんの呼吸」といいますが、ここから来ています。
そして、阿形の方には角がないのが普通で、吽形には1本角があり、角がないのが「獅子」、角ありを「狛犬」と呼び分け、合わせて「獅子・狛犬」と呼ぶのが厳密な呼び方なんだそうですよ。(Wikipediaより)
日ごろ何気なく「狛犬」と思っていた彼らに、こんな識別があったとは。恐れ入りました。
それで、その獅子・狛犬が背中合わせに立っていたのにはどんな秘密があるのか?というのが、後半のお話。米朝師匠言うところの「サゲ」であります。
シルバーウィークもあっという間に終わってしまいましたね。私は、連休って何?くらいにフツーに仕事だったので、お買い物渋滞から解放されてホッとしています。
そんな連休中に、やっと『ハリー・ポッターと謎のプリンス』を見て来ました。なにもわざわざ連休中に行かなくても良かったと思うんですけど、うっかりしている間にもう打ち切り館続出で、字幕で見られる映画館を選んでいるうちに連休に見に行くことになった次第です。
もう結末は分かってるんですけど、ハーマイオニーとウォン・ウォンのすれ違いが歯がゆくて、泣けて来ました。そこって泣くところ?と思いますが、ハーマイオニーがいじらしくて〜・・。
原作を読んでいなかったら、ハーマイオニーはハリーを好きなんじゃないの?と思うかなぁ、なんて思いながら。
昔、『あすなろ白書』をドラマだけ見て、「なるみは何で取手君を好きにならないの?取手君でいいじゃん!木村拓哉だし!」と思ったのを思い出しました。
以前高校で使った時には生徒には好評で、古典に興味を持ってくれる人が増えたように思います(
生徒の中には自分で著書を購入した人もいました。)
今年度、初めて中学生の古典を担当することになりました。(もう二か月も過ぎましたが…)そこで、こちらのブログに掲載されている漫画を引き続き、教材として使用したいと思うのですがよろしいでしょうか。
コメント及びブログの有効活用を毎度ありがとうございます!!
実際に生徒さんたちの古文への興味に繋がっているとしたら、こんなに嬉しいことはありません。
これからも精進していきます。
今後も引き続き、ブログで授業のお手伝いをさせてくださいませ。
よろしくお願いいたします。