2009年11月16日

ベルリンの壁


200911142217000.jpg 先週の土曜日、横浜のドイツ学校で催されていたフリーマーケットに行きました。
写真は、買って来たもの。手作りのケーキやドイツ語の本。洋書は書店で買うとバカ高いので、こういう機会に安く買えると嬉しいですね。
酒饅頭みたいに見える白いモノは、パンです。ハイジがこっそり持ち帰ろうとしてカビだらけにした、あの白パンの小型版です。


 ドイツと言えば、去る11月9日はベルリンの壁崩壊20周年でしたね。ベルリンの壁というのは1961年だかに作られて1989年に崩壊した、東西冷戦の象徴とも言える、ベルリン市街を分断していた壁のことですが、実はベルリンという町は、べつにかつての東西ドイツの境界線にまたがって位置している都市なのではない・・・というようなことも含めて、私たち日本人はドイツのことを知っているようで意外に知りません。


 そこで今日は、20世紀のドイツの歴史を辿るお薦めドイツ映画を紹介しますよ。


『ヒトラーの贋札(にせさつ)』
「ドイツと言えばヒトラーでしょ、もうよく知ってますよ。歴史の教科書に必ず出て来るよ。」と皆さんお思いでしょうが、この映画にヒトラーは出て来ません。
 ヒトラーが計画した「贋札をばらまいて敵国イギリスの基盤を経済から転覆させよう」という作戦に従事させられた、ユダヤ人たちの苦難と奮闘の物語です。命がかかっているとは言え、精緻な贋札を造り出すまでの執念が凄いです。日本人もこういうの、得意そうだなーと思ったら、作ってたみたいです。大戦中、中国の贋札か何か。



 で、ヒトラーが最悪な総裁だったことはもう知ってるけど、当時のドイツ国民の中に、「ちょっとおかしい」と思う人は全くいなかったのか? 

 ・・・という素朴な疑問を抱いた皆さん、いたんです。結構そういう人たちはいたようなんですが、日本が軍国主義だった時と同様、そういった思想は押さえ付けられていたんですね。


『白バラの祈り』
 第ニ次大戦中、「この戦争はちょっとおかしい」と、まともに考えた女学生ゾフィーを描いた実話です。
 大学構内で戦争反対のビラを配ったために逮捕されたゾフィーと仲間たちは一方的な裁判にかけられ、あり得ないスピードで判決を言い渡され・・・。
「恐怖政治とはこういうことか。」という現実を目の当りにします。ラストは本当に衝撃の結末なので、気の弱い方にはあまりお薦め出来ません。
 実話なので、脚色を一切廃した演出という意味での衝撃なんですけどね。


 第二次大戦が終わってその後始末がいろいろあるうちに、米露に代表される東西の睨みあいが激化し、ベルリンの壁建造に至るわけですが、その間の事情に詳しい映画を私は知りません。ドイツ人に聞いても特に有名な映画はないようです。どなたかマニアックにご存知でしたら教えてください。

 そういうわけで、ベルリンには壁が立ちはだかり、双方からの行き来もままならなくなります。


『トンネル』
 それでドイツ人はどうしたかというと、地下にトンネルを掘って壁を超えようとしたんです。実際に数掘られていたそうですよ。
 それでも元は同じ国とは言え、壁が作られてからは許可なく越境すると死の危険もあった分断時代ですから、勝手な地下工事を取り締まる人たちと、見つからないように掘り続ける有志の皆さんとの間の、手に汗握る攻防に時間を忘れて見入ってしまう映画です。


『善き人のためのソナタ』
 東西に分かれたドイツの、東側は共産主義社会でした。自由な思想や贅沢が許されない、極端にいえば今の北朝鮮のような状態だったんです。北朝鮮は極端過ぎますけどね。
 庶民が自由思想に引きずられないように、国民ひとりひとりを見張る仕事をする人がいたそうです。この映画の主人公がそのひとり。
 表立ってそうとは知られないようにしながら、この人のように他人を見張っていた人は相当いたらしいです。気づかないうちにあなたの隣にいる人もあなたのことを・・・というような社会だったみたいです。
 主人公の行動と内省に焦点を当てて作られている映画で、じわじわ感動しますが、そういったこととは別に、「こんなに厳しかったんだ〜」という東ドイツの当時を知るのによい素材な映画です。
 アカデミー賞外国語映画賞を受賞しています。


そしていよいよ、壁が崩壊する日がやって来ます。

『グッバイ、レーニン!』
 ここまで紹介した作品はどれも結構重いんですが、これは楽しい映画ですよ。
 
 共産主義を支持する母親が、倒れて意識不明のまま壁崩壊の日を迎えたため、壁がなくなったことや資本主義社会に変わったことを、目覚めた母親に必死で隠そうとする青年の、涙ぐましいドタバタ生活のお話です。何しろニュース番組まで自分で作ってしまうのですから並大抵の奮闘ぶりではありません。

 個人的に好きなのは、ロシアの超有名キャラ『チェブラーシカ』に出て来た「ピオニール(共産主義国のボーイスカウト)」がこの映画にも出て来ることです。





ドイツの近代史に着目した映画だけざっくり並べましたが、こんな映画もお薦めです。ケストナー作品はどれも、読んでも観ても間違いありません。

posted by juppo at 21:35| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
柴田様、ご無沙汰しております。
いつも楽しく拝読しております♪

今回なかなかシブい特集でしたね☆
興味深かったです。

先日、長男の塾で、『テストお疲れ様☆上映会』なるものが催され、
上映された映画は、有名な『サウンドオブミュージック』でした。
長男はいたく感動し、「DVDが欲しい!」と騒いでおります。
この作品も、ナチスドイツがからんでくるようですね。
私は観たことないのですが、DVDを買うほどの価値はあるのでしょうか?
Posted by きょん at 2009年11月19日 17:26
きょんさん、こんにちは?

コメントありがとうございます。

『サウンドオブミュージック』は名作ですよね〜。僭越ながらDVDは、買いです!

私も持っています。DVD(^^)サントラCDも♪

家族一緒に観て歌って泣ける名画ですよ。
「ドレミの歌」に始まって「エーデルワイス」、♪I am sixteen、♪My favorite things(JR東海のCM曲)、ナチスの迫害から逃亡するために仕組む音楽劇での歌などなど、一度は聴いたことがある曲、耳に残る曲が満載。子どもたちも可愛い!超!オススメです!!
Posted by 柴田 at 2009年11月19日 18:20
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