2009年12月21日

平泉@

リクエストにお応えします。『奥の細道』です。
〈本文〉
 三代の栄耀(えいよう)一睡(いっすい)のうちにして、大門(だいもん)の跡は一里こなたにあり。秀衡(ひでひら)が跡は田野になりて、金鶏山(きんけいざん)のみ形を残す。まづ高館(たかだち)にのぼれば、北上川南部より流るる大河なり。衣川は和泉(いずみ)が城(じょう)をめぐりて、高館のもとにて大河に落ち入る。泰衡(やすひら)らが旧跡は、衣が関を隔てて南部口(なんぶぐち)をさしかため、夷(えぞ)を防ぐとみえたり。さても義臣すぐつてこの城にこもり、功名一時のくさむらとなる。「国破れて山河あり、城春にして草青みたり。」と、笠うち敷きて、時のうつるまで涙を落としはべりぬ。

 夏草やつはものどもが夢の跡


hiraizumi1.jpg
〈juppo〉寒いです。どうしてこんなに寒いのか、悩んでいるうちに時間が経って、気づいたらもう年の瀬ではないですか。

 12月は師走というだけあって先生の仕事が忙しかったです。寒いだけではなく、いろいろあってブログの更新ができませんでした。

 このリクエストも2週間くらい前にいただいていたのに、やっとお応えできたのが今日です。お待たせしてスミマセンでした。

 『奥の細道』も、始めから順に描いてましたがここでちょっとすっ飛ばしました。ここまでの道中はいずれ描きます。


 すっ飛ばした間に、芭蕉さんは岩手県まで来ました。春に江戸を出発してから2ヵ月くらい経っています。それで、夏になっているんです。つはものどもが夢の跡、って有名な句ですよね〜。こんな所で詠まれていたんですね。


 藤原氏三代とは清衡(きよひら)、基衡(もとひら)、秀衡(ひでひら)と続いた藤原一族のことで、泰衡(やすひら)は秀衡の子どもだそうです。じゃあ四代じゃないのか?と思いましたか?泰衡の代で源頼朝に滅ぼされたそうなので、栄華の歴史に泰衡は入れてもらえなかったようですね。

 秀衡は亡命した義経をかくまったのだそうです。文中に義経の名前があるのはそれでです。

 結局三代で九十六年の栄華を誇ったそうです。それでも芭蕉さんがこの地を訪れる五百年以上前の出来事です。またずいぶん古いことに思いを馳せて泣いてますね、芭蕉さん。


 「一睡の夢」はご存知の方もいるかと思いますが、本当は「一炊の夢」と書きます。中国の故事が元になっています。ある若者が出世して大物になる大長編の夢を見たのですが、目覚めてみると炊いていたお粥がまだ出来上がりもしないちょっとの間のことだった、とかいう話です。


 「秀衡が跡」と「泰衡らが旧跡」とは、親子なので実は同じ屋敷跡のことを言っているのだそうです。泰衡は滅ぼされた張本人なので、名前を出すことで芭蕉さんの感じた虚しさを強調しているんですね。

 「国破れて山河あり」の詩も有名ですよね。杜甫の五言律詩、『春望』です。有名すぎるので口語訳しませんでしたが、実は『春望』の一、ニ句は

 国破山河在
 城春草木深

なので、最後のところは「草木深し」が正しいのです。
「ちょっとアレンジしました。」ってことでしょうね。

 
 それから「えぞ」ですが、解説によると「当時奥羽地方にいて朝廷や幕府に帰服しなかった人々のこと」だそうです。アイヌの人たちを含む、北の方に住んでた人たちのことですが、アイヌ人が攻めて来るということではなく、その地方にいる反体制の人たちのことを総じて呼んだのでしょう。


 ここは『奥の細道』でもっとも有名なシーンだと思うのですが、歴史的、地理的な事実がいろいろ紹介されていて、とてもマンガだけでは全てを把握するのは難しいと思います。

 私もそこらへんの知識が脆弱で、何となくで描いてしまいました。もし不足していたり間違っていたりしていたら是非ご指摘ください。何しろ平泉に行ったこともないんです。行ってみたくなりました。

 後半がまだ残っているので続きます。「夏草や」の句の後に曽良も一句詠んでいるんですけど入り切れませんでした。

 後編を、お待ちください。
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posted by juppo at 21:37| Comment(3) | TrackBack(0) | 奥の細道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
中学3年の時
芭蕉を勉強した後に
杜甫を勉強しました*

全く知らない 違う時代の人たちが書いたことなのに
すごく感動しました(^ω^* 頭ィィなぁ(.. )
Posted by ぴか at 2009年12月23日 22:39
ぴかちゃん、

発表会お疲れさまでした!見たかったなぁ〜(´∀`)

昔の人も更に昔のことを考えてたりするのが面白いですよね。
そういうことを繰り返しつつ、今まで伝わる歴史が残ったんですね〜。
あっという間に21世紀になった訳じゃないんですよねぇ、当たり前だけど(^o^;
Posted by 柴田 at 2009年12月23日 23:14
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