〈本文〉
いでや、この世に生まれては、願はしかるべき事おそ多かめれ。御門(みかど)の御位はいともかしこし。竹の園生(そのふ)の末葉(すえば)まで、人間の種ならぬぞやんごとなき。一(いち)の人の御有様はさらなり、ただ人(びと)も、舎人(とねり)などたまはるきはは、ゆゆしと見ゆ。その子・孫(うまご)までは、はふれにたれど、なほなまめかし。それより下(しも)つ方は、ほどにつけつつ、時にあひ、したり顔なるも、みづからはいみじと思ふらめど、いとくちをし。
〈juppo〉皆さま、大変ご無沙汰してしまいました。お詫びは後ほど。
リクエストをいただいた作品です。『徒然草』第一段です。『徒然草』といえば、「つれづれなるままに、日暮らし・・・」で始まるのはあまりにも有名ですが、そこは「序段」になるんですね。
願いごとの第一位はいい身分だというのは時代を感じますよね。今はそれほどのランクにならないのではないかと思いますが、いかがでしょう。
帝の血筋は「人間の種ならぬ」と言っております。『古事記』によれば天皇の祖先は神様ですからね。我々と同列には語れないのですね。皇室の方々の似顔絵も恐れ多くて描けないんですよ。
さて、ここからお詫びです。
実は、今年の夏も父が入院しています。
父は去年のちょうど今日、内臓を摘出する大手術を受け、成功して無事に退院したのですが、一年も経たないうちにガンが再発しました。
今年の方が母と私にとって辛い父の入院になってしまいました。まだ父の闘病は続いているんですけど。
今回の作品はリクエストをいただいたもので、深刻な状況になる前に描いておけば良かったのに、そういうことになってなかなか時間が取れなくなってしまいました。
今回の原稿はほとんど病院で描きました。PCは塾にあるので、今は塾にいます。この記事を更新したらまた病院に行きます。
病院で付き添っていても、私にできることはさほどないので、なるべく時間を見つけてこうしてブログは続けたいと思っています。
それでも、せっかくリクエストをいただいたのにお応えするのにこんなに時間がかかってしまっていること、高校生の皆さんの夏休みの学習のお手伝いが今年はあまり出来ないことを、心からお詫びいたします。ごめんなさい!
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わたしも親の病気や介護について、考えることが多くなってきた年頃なのですが、どちらかというと、病人を看病、介護してる人たちに必要なケアとか、そういうのが気になっています。
ぼやっとしてても体力を消耗する猛暑の夏ですので、どうかご自分の体に気をつけて、少しでもゆるりとする時間をみつけてくださいね。
温かいお言葉をありがとうございます。
本当に、今年の夏は何もしていなくてもぐったりする暑さですよね。
気をつけたいです。
介護というほどのことを私は何もしてないんですけど、病人に心を奪われ、ゴールも見えない献身というのは確かに大変なことだなぁ、と痛感しています。
看病に疲れ果てることで、家族との別れに諦めがつくのかなぁ、とも。
なるべく疲れ果てないように、好きなことをする時間は持つようにします!!