2011年12月06日

いみじき成敗@

リクエストにお応えします。『沙石集』です。
<本文>
近年の帰朝の僧の説とて、或る人の語りしは、唐(もろこ)しに賤(いやし)き夫婦あり。餅を売りて世を渡(わたり)けり。夫、道の頭(ほとり)にして餅を売りけるに、人の袋を落としたりけるを取りて見れば、銀(しろがね)の軟挺(なんてい)六つありけり。家にもちて帰りぬ。妻心すなをに欲なき者にて、「我等はあきなふてすぐれば事もかけず。此(こ)の主(ぬし)いかばかり歎(なげ)き求むらむ。いとをしき事なり。主を尋(たづ)ねて返し給へ」といひければ、「實(まこと)に」とて、普(あまね)くふれけるに、主といふ物出(いで)来て、是(これ)を得てあまりに嬉しくて、「三つをば奉らん」といひて、既に分かつべかりける時、思ひかへして、煩(わづらひ)を出(いだ)さん為に、「七つこそありしに、六つあるこそ不審なれ。一つをばかくされたるにや」といふ。「さる事なし。もとより六なり」と論ずる程に、はては国の守(かみ)の許(もと)にして、是をことわらしむ。
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例によって、リクエストにお応えするのが遅すぎて、何の役にも立ってないパターンかもしれません。
『沙石集』は鎌倉時代に成立した説話集です。仏教の教えを中心に、庶民の間に伝わった話などを集めたものだそうです。珍しく、テストに出そうな情報をお伝えしています。この情報は手元にあった高校の国語便覧からのものです。
『沙石集』自体は図書館で借りてきたのですが、本文を写して訳してネームを作ってもう返してしまったので、手元にありません。多分、『沙石集』にある作品だと思います、これ。本にあったタイトルは「正直にして寶を得たる事」というのでした。『沙石集』は新しいカテゴリですね、そういえば。

落し物を拾った貧しい夫婦の話です。
落し物と言えば、

先月、母の外来に病院へ行った帰り、スーパーで買物をして帰ってきたら病院の処方箋薬局から電話があり、「薬の袋、血圧計、血圧手帳が入った青い布の袋が落ちていたと、スーパーから連絡がありましたよ。」と。
その時(既に夕方)まで私も母も、その袋がないことに気づいていませんでした。夜、血圧を測る時になって初めて「ないじゃん!!」てことになっていたと思います。すぐにスーパーに戻って取り戻しました。拾ってくれた方が、そのままサービスカウンターに届けて薬局にも連絡してくれたのだということが分かりました。
どこのどなたか存じませんが、良い人に拾われて良かった〜。この場を借りて、堀の内のFOOD ONEの地下駐車場で青い布の袋を拾ってくださった方にお礼申し上げます。おそらくご覧になってないことでしょうが、ありがとうございました。

軟挺というのは、長い棒のような銀貨だそうです。どのくらいの価値のものか分かりませんが、とりあえず正直者に拾われて落とし主も救われましたよね。ところが、落とし主の方がどうやら正直者ではなかったようです。

後編があります。国司の判断に、期待しましょう。



posted by juppo at 02:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 沙石集 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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