<本文>
打ち赤みたるまみ、いみじく美しげなり。
「いかにぞ、この組入(くみいれ)の上よりふと物の落ちたらば、実(まこと)の仏の御功徳とこそは思はめ。」
など言ひあへるは、をかし。とく帰りて、
「いかでこれを勝たせばや。」
と思へど、昼は出づべき方もなければ、すずろによく見暮して、夕霧に立ち隱れて紛れ出でてぞ、えならぬ洲濱(すはま)の三まがりなるを、うつぼに作りて、いみじき小箱をすゑて、いろいろの貝をいみじく多く入れて、上には白銀・こがねの蛤、虚貝(うつせがひ)などを隙なく蒔(ま)かせて、手はいと小さくて、
しら浪に心を寄せて立ちよらばかひなきならぬ心寄せなむ
とて、

涼しくなってきたのでバリバリ描こうという気持ちだけはあるんですけど、実行に移らないのはもう年なんでしょう。
少将は、朝まだ暗いうちにこの家に入り込んで、夕方までいたんですね。その間ただ屏風の中に座って少女達のあれこれを観察していただけなのですから、辛抱強いことこの上ないですね。空腹とかトイレに行きたいなどの生理的欲求はどうしたんだろう、てのは平安人に対しては愚問なんでしょうか。
後半、少将が用意した洲濱とは、浜辺を模した庭園を、更に模した台のことだそうで、箱庭みたいなものだと思いますが、台になっているので、下には足がついてたりするみたいです。「島台」と訳している場合もあるようです。
ここでひとつ解決できなかった問題がひとつ。
本文の「三まがり」というのが、浜辺の湾曲が三つあるということなのか、洲濱自体が三つあるということなのか、どうしても解釈しきれず、無理やり「小箱を三つ置いた」という意味の絵にしてしまいました。
どう訳すのが最適なのか、教科書等にはどのように説明されているのか、調べきれずに描いてしまったことを先にお詫びいたします。
正解はこうだ!というご意見は、是非お寄せください。
多分、あと1回あります。
さて、母と私は海外旅行から1カ月経った今も、日々享楽的に過ごしております。先週は「映画の日」に『あなたへ』を観に行きました。
高倉健さんはもう80歳を超えているらしいですが、ちょっと信じられない若々しさですね。80歳以上の自動車の運転は普通なら心配になる年齢ですけど、全くそんな余地のなさでした。ロードムービーなんですね。『ストレイト・ストーリー』を思い出しました。
映画を見た数日後に、大滝秀治さんの訃報を耳にしました。ええ〜、お会いしてきたばっかりだったのに・・・なんて気持ちにさせられましたよ。いつ見ても画面ではおじいちゃんなので、死なない人なんじゃないかという錯覚を抱いていた感じです。ご冥福をお祈りいたします。
追記:「三まがり」について、どうやら洲濱の形態のことらしい、ということが何となく分かったので、漫画の中での説明をちょっぴり書きかえました。しかし、かえって分かりにくい事になってしまったかもしれません。すみません。
前回の貝合を更新された際、コメントできずすみません汗
今回もありがとうございます!
州浜については授業でもどうなのかと話題になったのですが
結局、辞書に例として載っていた、州浜紋とよばれる丸が三つくっついた形ということだろうとなりました。
ちなみに、教科書ガイドには
立派な装飾台で、三つほどに仕切った台を、窪みがあるように作って、(そこに)みごとな小箱をはめて、(箱には)様々な色の貝をとても多くいれて、台の上には銀や金の蛤のうつせ貝などを、隙間なく蒔き散らせて
とありましたが、よけいわかりませんでした(--;)
しかし確かに少将は朝から垣間見をしていたわけで、現代人からしたら失笑ものかもしれませんが笑
当時はそれほど男女の出会いがなかったことの表れなんでしょうか?
どちらにせよ、少将にあえるなら柴田様とおなじことを聞いてみたいです笑
そして知らぬ間に、オーストラリアに行かれたのですね!
わたしの知人(高1のときの留学生です)もオーストラリア人なのでいいなぁーと思いました♪
彼女は何度か来日しているのですが、私はオーストラリアに行ったことがないので・・・
楽しい時間を過ごされたようで何よりです(^O^)
長文、失礼いたしました。
いつもありがとうございます!!
そうそう、洲浜で検索すると、洲浜紋がわんさかヒットしましたよ〜(^-^;
そうか〜三つの丸の紋ですもんね。やっぱり三まがり、三つのカーブのある、って意味ですね。今度こっそり直しておきます。
ありがとうございました。
オーストラリア、良かったですよぉ〜(*^o^)/
是非いつか、お友達を訪ねて行ってください!
親切で日本に興味持ってる人が多いみたいです。
物価は高いですけど、円も高いですから!