2013年08月19日

若紫@

あー、暑いですね。暑いと何もする気になりませんね。とかなんとか言っている間に、8月ももう後半です。久しぶりの、『源氏物語』です。
〈本文〉
 瘧病(わらわやみ)にわづらひたまひて、よろづにまじなひ・加持(かじ)など参らせたまへど、験(しるし)なくて、あまたたび起こりたまひければ、ある人、「北山になむ、なにがし寺といふ所に、かしこき行なひ人はべる。去年(こぞ)の夏も世に起こりて、人々まじなひわづらひしを、やがてとどむるたぐひあまたはべりき。ししこらかしつるときはうたてはべるを、とくこそ試みさせたまはめ。」など聞こゆれば、召しにつかはしたるに、「老いかがまりて室(むろ)の外(と)にもまかでず。」と申したれば、「いかがはせむ。いと忍びてものせむ。」とのたまひて、御供にむつまじき四、五人(よたりいつたり)ばかりして、まだ暁(あかつき)におはす。やや深う入る所なりけり。
 三月(やよい)のつごもりなれば、京の花盛りはみな過ぎにけり。山の桜はまだ盛りにて、入りもておはするままに、霞(かすみ)のたたずまひもをかしう見ゆれば、かかるありさまもならひたまはず、所狭(ところせ)き御身にて、珍しうおぼされけり。
若紫@.jpg
〈juppo〉『源氏物語』は以前、「桐壺」の冒頭を、源氏の君が誕生したあたりまで描きました。そこからあれやこれやすっ飛ばして、教科書に載ってそうな「若紫」をご紹介します。「若紫」といえば、ヒマを持てあました源氏と惟光が小柴垣の隙間から幼女を覗き見するあのシーンを思い浮かべることと思いますが、そこに至るまでの部分が少しありましたのでそこから描きます。そういう訳で「若紫」というタイトルでありながら、若紫はまだ出てきません。まだ、というか、若紫という名は今後も出てこないようです。この先で覗き見される幼女を指して若紫と通例呼ぶのですが、本文ではそう呼んでいないらしいです。その幼女が長じて「紫の上」になるので、「若い紫」という意味で「若紫」と、この章を呼んでいるんですね。

 源氏の君は瘧病というのにかかっています。ここでは「わらわやみ」と読むようですが、「瘧」と書いて「おこり」と読みます。瘧というのは大体、マラリアのことだそうです。「こじらせる」という意味の「ししこらかす」という語、ちょっと良くないですか。
 先日新聞で読みましたが、1000年前の日本も今のように暑かったんだそうです。それでマラリアのような病気が流行ったんですね。貴族の屋敷の寝殿造など、高床で庭に池を配す家屋の様式は、暑さ対策だったらしいです。
暑さでマラリアになるといっても、このシーンは三月末です。旧暦の三月ですね。今で言うといつですか。えーと、五月上旬くらいになるみたいです。

 ここから始めて、幼女を覗き見るエピソードまで描くつもりですので、当分続きます。小さいサイズの紙がまだいっぱいあるので、へこたれて来たら4コマずつちまちま描くかもしれません。


 ところで、前回の記事まで中古のWindowsを使っていましたが、今この記事は中古のMacで書いています。中古ですけどMacBookAirですから、長年ドデカいiMacを使っていた私からすれば、超最新技術です。最新すぎて今イチついて行けないんですけど、やっぱりWinよりMacの方が、私は好きです。

posted by juppo at 00:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 源氏物語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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