2015年02月22日

鶏鳴狗盗(けいめいくとう)@

リクエストにお応えします。毎年そんなことを思いますが、2月は驚くほど短いですね。
〈本文〉
靖郭君田嬰者、斉宣王之庶弟也。封於薛。有子曰文。食客数千人、名声聞於諸侯。号為孟嘗君。

秦昭王聞其賢、乃先納質於斉、以求見。至則止、囚欲殺之。孟嘗君使人抵昭王幸姫求解。姫曰、

「願得君狐白裘。」

蓋孟嘗君、嘗以献昭王、無他裘矣。
〈書き下し文〉
靖郭君(せいかくくん)田嬰(でんえい)は、宣王(せんおう)の庶弟なり。薛(せつ)に封ぜらる。子有り文(ぶん)といふ。食客(しょっかく)数千人。名声諸侯に聞こゆ。号して孟嘗君(もうしょうくん)と為す。

秦の昭王(しょうおう)、其の賢(けん)を聞き、乃ち先づ質を斉に納れ、もって見んことを求む。至れば則ち止め囚(とら)へて之を殺さんと欲す。孟嘗君人をして昭王の幸姫(こうき)に抵(いた)りて解かんことを求めしむ。姫曰く、

「願はくは君の狐白裘(こはっきゅう)を得ん」

と。蓋(けだ)し孟嘗君、嘗(かつ)て以て昭王に献(けん)じ、他の裘(きゅう)無し。
keimei1.jpeg
〈juppo〉鶏はニワトリ、狗盗は泥棒のことだそうです。ニワトリも泥棒も全く登場していませんが、後半にお目にかかります。全2回の予定です。

 田嬰の名前からお話が始まるので、この人が主役かと思いきや、主人公は息子の田文こと孟嘗君です。田嬰も斉の政治家で、偉い人だったみたいです。孟嘗君が生まれた時、生まれたのが5月5日で、この日に生まれた子は親を殺すとか何とか迷信があり、生まれたとたんに父親に殺されそうになった・・なんて逸話が残ってる模様です。

 このお話の元になっているのは『史記』にある孟嘗君伝らしいのですが、今回引用した文章はそれとはちょっと違うようです。教科書に載っているのが違うバージョンだったらごめんなさい。

 秦の昭王の方から会いたいと言って来たのに、出向いて行ったら殺されそうになって捕われの身の孟嘗君です。いきなり絶体絶命です。

 狐白裘というのは漫画に書いたように狐の毛皮のことで、狐といえばもちろんキツネ色なのですが、これは狐の脇の白い毛皮だけで作られたもので、故に高級品なんだそうです。
 その毛皮の形がよくわからないので、とりあえず毛皮のコートを描いておきました。

 万策尽きて明日をも知れぬ孟嘗君・・ですが、後半どのようにこの窮地を乗り切るか、がこのお話の主題ですので、続きをお楽しみに。
posted by juppo at 00:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 漢文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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