〈本文〉
亀山殿の御池に、大井川の水をまかせられんとて、大井の土民に仰せて、水車(みづくるま)を造らせられけり。多くの銭(あし)を給ひて、数日(すじつ)に営み出出して、掛けたりけるに、おほかためぐらざりければ、とかく直しけれども、つひにまはらで、いたづらに立てりけり。さて、宇治の里人を召して、こしらへさせられければ、やすらかに結ひて参らせたりけるが、思ふやうにめぐりて、水をくみ入るること、めでたかりけり。よろづにその道を知れる者は、やんごとなきものなり。
〈juppo〉前回、与一くんの最終回を描いてからすぐのころ、もうすぐゴールデンウィークだなという時期に、私は突如として深刻なSMAP不足に陥りました。それからずっと、SMAPを見続ける日々です。ブログの更新はこの間したばかりだと思っていたら、そんなわけでSMAPを見てる間に5月がする〜っと終わってしまっていました。すみません。いつまで連休気分なのかと。
録画してあった番組とか、DVDとか、見てます。ずーっと。
久しぶりの「徒然草」です。この「亀山殿の御池に」は、ブログを始めるよりも前に、塾で授業のために落書き程度に描いた作品の中のひとつでした。ブログを始めた当初は、それら落書き作品を順に描き直してupしてたので、これも早いうちに記事になるはずだったと思うのですが、10年も放置してしまいました。
今回ちゃんと描いてみて、なぜそんなに手をつけないでいたかの理由がわかりました。主役が水車だから。それだけです。
亀山殿とは、後嵯峨上皇と亀山上皇の別荘のことだそうです。
えーと、後は特に説明することはないですね。そのままのお話ですよね。宇治の里人>大井の土民という内容になっているのは、読む人によっては引っかかるところでしょうか。宇治の里が水車造りで有名だったとか、そんな地域性があったのでしょうか。そんなことでもなければ、出身がどうより、その道に明るいかどうか、ということが重要なんですよね。最初から腕のある人を呼んでおけば良かった、て話ですね。
大金を投じて動かないものを造ってどうするんだ!という点に注目するなら、豊洲とか五輪会場とか、タイムリーな話題に繋げられないこともないですね。
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お礼が遅くなってしまい、本当に申し訳ございません。
「亀山殿」のイラスト、本当にありがとうございます。文法や敬語表現、敬意の対象とか、苦手な私には本当に訳が分からなくなっていました。
ですので、イラストを見て、改めて現代語訳のイメージや、「敬意の対象」「使役」の助動詞の部分のイメージがつかめました。
最後の「何事も、その道を知っている者は、素晴らしいものである(授業での語訳)」の部分は、授業中はどういう意味なのか全然分からなかったのですが、解説の部分を読んで、なるほどと思いました。
期末試験まで、あと2週間を切りました。リクエストに応えてくださった柴田様のために、少しでも古文の点数が上がるよう、頑張りたいと思います。
コメントありがとうございます!
リクエストにお応えするのにさんざん時間がかかったばかりか、1作品しか未だ仕上げられずに申し訳ありません(>_<)
それなのに暖かいお言葉をいただいて、ひたすら恐縮です...。
「五月ばかりなどに」の方も、描きますからね〜。そのうちですけど〜。
試験勉強も頑張ってください!