2020年06月07日

株を守る

世の中が徐々に動き出しましたね。こちらは動くのをやめてしまう人の話です。漢文です。リクエストにお応えします。
〈原文〉
宋人有耕田者。田中有株。
兔走触株、折頸而死。
因釈其耒而守株、冀復得兔。
兔不可復得、而身為宋国笑。
〈書き下し文〉
宋人に田を耕す者有り。田中に株(くひぜ)有り。
兔走りて株に触れ、頸を折りて死す。
因(よ)りて其の耒(すき)を釈(す)てて株を守り、復(ま)た兔を得んことを冀(こひねが)ふ。
兔復た得(う)べからずして、身は宋国の笑ひと為る。
kabumamo.jpeg
〈juppo〉「株を守る」というタイトルを初めて目にしました。てっきりトレーダーの話かと思ったら、というのはウソですが、読み始めてみたらなんと、唱歌「待ちぼうけ」ではないですか。
 ♪待ちぼうけ〜♪待ちぼうけ〜♪ある日せっせと・・・のお話に元ネタがあったとは。

 出典は、韓非子の「五蠹(ごと)」の中にある説話で、古い習慣にこだわって融通がきかないとか、幸運が舞い込むことに期待しすぎることなどを戒める意味を含んだお話なのですね。
「守株待兔(しゅしゅたいと)」という四字熟語もございます。

 えーと、もう他に言うことはないですね。見た通りのお話ですからね。あ、一つだけ。冒頭は「田を耕す者有り」ですが「畑」にしちゃいました。スキを使ってるし。切り株のある畑が田んぼの隣にあるとかそういうシチュエーションにしても良かったのですけど、それほど大きな問題ではないかなと。どっちにしろ何も耕してないし、結局。
posted by juppo at 18:07| Comment(2) | 漢文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
リクエスト作品、お書きいただきありがとうございました。まちぼうけ感、出ていてとても分かりやすいです。
今年度は間に合いませんでしたが、ぜひ次年度以降、活用させていただきます!

今年度、国語総合の古典分野を担当し、柴田先生の作品に何度も助けていただきました。感謝いたします。
既に終わってしまいましたが、あるといいなぁと思ったのは「唐詩(漢詩)」「論語」です。漢文の表現は簡潔なので、行間を読むというか行間を埋めるというか、読解力や想像力が必要なものが多いためです。もし、この後、漢文作品を書かれる時がありましたら、ご検討ください。
Posted by 一 高校教師 at 2021年01月20日 10:33
一 高校教師さま
いつもありがとうございます。
リクエストをいただいても迅速にお応えできないことも多いですが、これからも何かあればお寄せくださいね。
漢詩や論語も、特にここ!という所があればお知らせください。
よろしくお願いいたします。
Posted by 柴田 at 2021年01月21日 10:39
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