歩けなくなってちょうど1年、最後は自宅で看取りました。老衰です。大きな病気もせず、23日に88歳になる直前で、老衰になるのにはもっと時間があると思っていただけに、悔いが残ります。
このブログで「〇〇に行ってきました!」と報告した旅行は、全て母と一緒に行っています。SNSに投稿する写真も母のものばかりです。この先Facebookを開いて「○年前の思い出」と母の写真を見せられるかと思うと、今から切ない気持ちです。
10年前に父が亡くなってから母と二人暮らしになったので、私の生活もそれまでの気ままなものから一変しましたが、母と二人でできることを楽しもうと思い、一緒にスポーツクラブに通ったり、私が行きたい場所には母の好むと好まざるとに関わらず連れて行ったりしました。温泉にも、海外にも、SMAPのコンサートにも。いつでも母は嫌がらず付き合ってくれたのです。私の友人とも顔なじみになってくれましたし、共通の知人がとても増えました。
母と最後に行った旅行について、今までどこにも投稿していませんでした。今年の3月の終わりに、松本に行ったんです。
緊急事態宣言のギリギリ前だったとはいえ、その頃すでにコロナ禍だったので大きな声で「旅行してきた!」と言いにくかったんですね。
イラストの仕事で毎日絵を描いていると、どこかへ行きたい衝動に駆られて旅行サイトを検索する癖が私にはあるのです。
母がもう車椅子移動だったので、車椅子でも入れる貸切温泉がある宿を探して、松本市浅間温泉にあるホテルに一泊しました。到着した夜は疲れた母を入浴させられませんでしたが、翌日チェックアウト前にリフト付きの湯船に母を浸からせることができました。
その後、松本城を見て帰ろうと思ったんです。行ったことがなかったので。
松本城もコロナ対策で城内には入れませんでしたが、車椅子を押して登城する気は毛頭なく、お城をバックに係員のお兄さんに写真を撮ってもらいました。
コロナ騒ぎが収まったらまたどこかへ行こうと検索は時々続けていて、ここ!という候補もあったのに。もっともっと、一緒に行きたかったのに。でも思い出はたくさんできました。ありがとう、お母さん。
お母さまのこと,心中お察しいたします。
うまく言えませんが,お母さまのお写真を拝見するととても幸せそうで,こちらまで心が温かくなります。
柴田様,どうぞご無理なさいませんように。
コメントありがとうございます。
母は愛想のいい人だったので、どこに行っても誰に会っても笑顔でした。
この写真の頃は、少しぼんやりしてしまったこともあり、よりほんわか幸せそうに笑っていますね。
もうその笑顔が見られないと思うと淋しいですが、私も笑顔で生きていこうと思います。