2021年01月10日

くらもちの皇子と蓬萊の玉の枝J

皆さん、忘れているかもしれませんが、そろそろ花粉症の季節ですよ。ムズムズしてきましたよ。続きです。
〈本文〉
 かぐや姫の心ゆきはてて、ありつる歌の返し、
 まことかと聞きて見釣れば言(こと)の葉(は)をかざれる玉の枝にぞありける
といひて、玉の枝も返しつ。
 たけとりの翁、さばかり語らひつるが、さすがにおぼえて眠(ねぶ)りをり。皇子は、立つもはした、ゐるもはしたにて、ゐたまへり。日の暮れぬれば、すべりいでたまひぬ。
 かの愁訴(うれへ)せし工匠(たくみ)をば、かぐや姫呼びすゑて、「嬉しき人どもなり」といひて、禄(ろく)いと多く取らせたまふ。工匠らいみじくよろこびて、「思ひつるやうにもあるかな」といひて、帰る。
 道にて、くらもちの皇子、
kuramochi11.jpeg
〈juppo〉年末に更新が間に合ったことに安心してしまい、年始はほぼ何もしないで過ごしてしまいました。駅伝見てました。年始は、と言ってももう10日ですね。
 その年末に、あと2回分のくらもちエピソードを描きかけてはいたのです。うっかり10日も過ごしてしまってからやっと思い出して仕上げました。そうです。あと2回でくらもちの皇子ともお別れです。

 玉の枝が偽物と分かった以上、こんな男と結ばれずに済んだかぐや姫はたちまち精気を取り戻します。そうだわ返歌もまだだったわ、とノリノリで詠んでいます。「心ゆきはてて」の「ゆき」が「晴れて」という意味です。
 一方の翁はあんなに会話が弾んだのに、いや弾んだばっかりに、今となってはどういう態度をとったら良いか分からず寝たふりです。「さすがに」が「そうは言っても」という意味です。「流石」ではないんですね。
 「愁訴」は今は「しゅうそ」という読みになりますが、古語では「うれへ」なんですね。工匠の皆さん、労働の対価をかぐや姫に払ってもらうつもりでしたが、望み通りご褒美をいただくことができました。このご褒美は玉の枝を作った褒賞ではなく、皇子の企みを暴いてくれたことへのお礼なんでしょうけどね。
 これで八方丸く収まったと思ったら、なんと執念深いことか皇子が待ち伏せです。一体どんな魂胆が?という引きのために文の途中で切ってしまいました。

 次回がやっと最終回です。皇子に立ちはだかられた工匠たちに何が起こったか!?つづく!!
posted by juppo at 23:48| Comment(0) | 竹取物語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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