〈本文〉
今以超爲軍司馬、令遂前功、超復受使、固欲益其兵、超曰、願將本所從三十餘人足矣、如有不虞、多益爲累。
〈書き下し文〉
今、腸を以て軍司馬と為し、前の功を遂げしめよ」。超復(ま)た使を受く。固は其の兵を益さんと欲せしも、超曰わく、「願わくは本(も)と従えし所の三十余人を将(ひき)いれば足れり。如(も)し不虞(ふぐ)有らば、多く益すこと累(わずら)いと為らん」。

〈juppo〉寒さもそろそろ一段落となりそうです。東京は、です。その代わりに花粉症が猛威を奮い始めており、鼻をかみながら更新しています。
中途半端に4コマだけになってしまいましたが、班超さんの活躍も前回で一段落しており、今回はその後に続くある意味導入部分のようにも見えます。実際、お話はこの後もどんどん続くんですけど、「虎穴に入らずんば虎子を得ず」のエピソードとしてはこの辺までなのでここで終わります。
たった36人だかの兵を連れて成功を納めたからこそ、歴史に名を残して逸話が語られ続けているんですね。歴史上の人物で武将だった人というのは言ってみれば皆さん乱暴者で、成功の陰に犠牲者あり、と考えると少し複雑な気持ちになりますが、それは現代人からの視点だから、と納得するしかないのでしょうね。
これからの時代は戦争を起こしたとか、隣の国を滅ぼしたとか、そういうことでは立派な人物として歴史に名を残すことは難しいと思いますよ、プーチンさん。歴史は勝者が作っていくという側面もありますが。
誰にとっても良いことになった、そういう結果でできれば歴史に名を残したいですね。皆さんもそういうのを、目指してください。
次回は「大鏡」あたりから、の予定です。