〈本文〉
沛公旦日従百余騎来見項王、至鴻門、謝曰、「臣与将軍戮力而攻秦、将軍戦河北、臣戦河南、然不自意能先入関破秦、得復見将軍於此。今者有小人之言、令将軍与臣有郤。」項王曰、「此沛公左司馬曹無傷言之。不然、籍何以至此。」
項王即日因留沛公与飲。
〈書き下し文〉
沛公旦日(たんじつ)百余騎を従へ、来りて項王に見(まみ)えんとし、鴻門に至り、謝して曰はく、「臣(しん)将軍と力を戮(あは)せて秦を攻む。将軍は河北に戦ひ、臣は河南に戦ふ。然れども自(みづか)ら意(おも)はざりき、能(よ)く先(ま)づ関(くわん)に入りて秦を破り、復(ま)た将軍に此(ここ)に見(まみ)ゆるを得んとは。今者(いま)、小人(せうじん)の言(げん)有り、将軍をして臣と郤(げき)有らしむ。」と。項王曰はく、「此(こ)れ沛公の左司馬(さしば)曹無傷(さうむしやう)之(これ)を言ふ。然らずんば、籍(せき)何を以(もつ)て此(ここ)に至らん。」と。
項王即日(そくじつ)因(よ)りて沛公を留めて与(とも)に飲(いん)す。
〈juppo〉いきなり「翌朝」で始まっています。一体いつの翌朝なのか。予告篇のイラストに描きましたが、沛公の部下の曹無傷が項王に告げ口をして、激怒した項王を叔父の項伯が仲介して面会のお膳立てをした、その翌日ということですね。旦という字は日が昇る様を表していて朝の意味があるんですよね。元旦は新年の朝のこと、というように。
項伯は、沛公に忠義を尽くす張良に、かつて恩を受けているらしく、この度のお膳立てはその恩返しでもあったようです。
ここに至るまでのお話を紹介できないので、何かと唐突に展開していきますが、なんとなく読んでください。なんとなく描いていますので。
いろいろ調べて描いているんですが、調べているうちに時間が経って少しずつ忘れていたりします。調べたことはすぐに応用することが肝心です。
激怒していた項王は、そのまま引き留めて沛公と飲んでますね。この場にいる面々の、様々な思惑が今後明らかに・・なっていくのだな、ととりあえずご期待ください。
今回、参考のために横山光輝大先生のこれを入手しました。4巻「鴻門の会」だけ。確かに参考になりました。
https://store.shopping.yahoo.co.jp/netoff/0011129933.html?sc_i=shopping-pc-web-result-item-rsltlst-img
続きます。当分続きます。なるべく時間をおかず、いろいろ忘れてしまわないうちにと思っています。
【関連する記事】
このマンガの中では「鴻」の字が違う字になったままになっています。直していただけると幸いです。
直しました。ありがとうございます。
先のコメントはもう消していただいて結構です。