腹巻きは編み上がりました。続けてマフラーを編んでいます。続きです。
〈本文〉
やがてかしこにてうせたまへる、夜(よ)のうちに、この北野にそこらの松をおほしたまひて、わたり住みたまふをこそは、ただいまの北野の宮と申して、荒人神(あらひとがみ)におはしますめれば、おほやけも行幸(ぎやうかう)せしめたまふ。いとかしこくあがめたてまつりたまふめり。筑紫のおはしまし所は安楽寺jといひて、おほやけより別当(べたう)・所司(しよし)などさせたまひて、いとやむごとなし。内裏(だいり)焼けてたびたび造らせたまふに、円融院の御時の異なり、工(たくみ)ども、裏板どもを、いとうるはしく鉋(かな)かきてまかり出でつつ、またの朝(あした)にまゐりて見るに、
〈juppo〉別にマフラーなんて敢えて編まずとも何本もあるんですけどね。始めると続けたくなる編み物です。眠気覚ましにいいです。手指を動かすと脳が活性化するのだと思います。
さていよいよクライマックスです。何しろもう道真さんは亡くなってしまいました。亡くなった夜のうちに筑紫から京まで来たというんですが、根拠は?見たの?と、問いただしたくなりますよね。
とにかく京にも祀って筑紫でも祀って、代々の帝もありがたがってお参りしたり普請したりしています。別当は大きな寺の上位にいる長官で、所司は寺の仕事を司るお坊さんだそうです。
荒人神は、現人神とは違います。どちらも「あらひとがみ」と読みますが、「荒人神」は霊験あらたかで、遠慮なく姿を現して威力を見せつける神様だそうです。結構強い神様ですね。「現人神」は人の姿に身を写した神様ですよね。
そんなわけで、亡くなった途端に有難がられている道真公です。そうなったのにはいろいろと事情があります。次回、衝撃の最終回にて、その辺の事情を。近いうちに。
2023年12月11日
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