
〈juppo〉前回の「空蟬」から2ヶ月も空いてしまいました。「夕顔」は3回でお届けします。もう全部描いたので、畳み掛けるように更新します。
お話は「空蟬」から続いていて、光源氏はまだ17歳です。このころから六条御息所(ろくじょうのみやすんどころ)と付き合っています。長い付き合いになるのですが、いまいち陰が薄いのですね。そのせいで後々、ああなったりこうなったりな活躍(?)につながっていくのかと。
タイトルの「夕顔」はこの章で中心となる女性のことですが、家の前に夕顔が咲いていて、その後彼女が歌にも詠んだことから呼び名になっています。その歌については紹介しません。
惟光(これみつ)も初登場です。光源氏の乳母の息子です。随身としてあちこちお供するのみならず、光源氏の女性問題のために、骨身を惜しまず貢献します。まずは気になった女の素性を調べることから。その過程で、夕顔が「帚木」で頭中将が語っていた「ほっといたら消えた」女と同一人物らしいぞ、ということが発覚するんですね。世間は狭いです。このことも後々、いろいろな問題になって浮上し続けます。とりあえず、誰かの元カノだからと手を出すのを躊躇する光源氏では、ないというお話です。