エアコンのリモコンが見つかりました!危うく一命を取りとめましたが、熱中症との戦いは始まったばかりであります。続きです。
〈juppo〉「末摘花」全3回分はすでに描いてあるんですが、暑いと行動が滞りがちです。前回はどんな話だったかな、と自分で描いた内容もおぼろげになりがちです。
そうそう、噂を聞きつけて末摘花に会いに行ったものの目的を果たせず、図らずも頭中将との競争になってしまったところまででした。
くり返し、亡き夕顔を思い出しながら、今回はついに末摘花との対面にこぎつける光源氏です。
とにかく内気らしい末摘花は、頑なに直接の対面を拒んでいます。「いざって」は「躄(いざ)る」という動詞で、正座の状態から少し腰を浮かして膝をつけたまま移動する動きです。この時代の女性は室内では主にこうして移動していたらしいです。
思うように逢瀬が叶わない相手に、どうして心が惹かれたのかと光源氏は自問するのですが、読んでいるこっちが聞きたいよ、と思わずにいられません。
10月に行幸があることになっています。朱雀院(すざくいん)にお住まいの先帝の、40歳か50歳のお祝いだそうです。そのうち光源氏の異母兄が朱雀帝になるんですけど、この時朱雀院にいるのは桐壺帝の兄か父です。
そのお祝いに行うパフォーマンスの練習に忙しい男たちです。練習の成果は、次の「紅葉賀」でご披露されます。
練習の合間を縫って粘り強く忍んで行くと、思いがけず女房たちの質素な様子をかいま見たり、ついにご対面が成った末摘花の、残念すぎる容姿に驚愕することになります。
この容姿のためだけに作品中覚えやすいキャラになっている末摘花です。これまでも、空蝉や軒端荻には痩せてるの太ってるのと、ルッキズムバリバリな源氏物語ですよね。それだけ美しい人が特筆される効果もあるんでしょうけど、何しろ光源氏自身が光るほど美しい設定ですし、相手になる女性は次から次に出てくるので、各々キャラ付けするためには無難な美女ばかりというわけにはいかないんですね。
末摘花の鼻が赤いのは、寒いからなんじゃないかなと思いましたが、その前に長く垂れているそうなので、生まれつきなのかもしれません。
そんな鼻の末摘花とのその後、が次回です。
2024年07月09日
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