予告通り紅白を見ながら更新しています。リクエストにお応えします。漢詩です。杜甫です。
〈白文〉
國破山河在
城春草木深
感時花濺淚
恨別鳥驚心
烽火連三月
家書抵萬金
白頭掻更短
渾欲不勝簪
〈書き下し文〉
國破れて 山河在り
城春にして 草木深し
時に感じては 花にも涙を濺(そそ)ぎ
別れを恨んでは 鳥にも心を驚かす
烽火(ほうか) 三月に連なり
家書 万金に抵(あた)る
白頭 掻(か)けば更(さら)に短く
渾(すべ)て簪(しん)に勝(た)えざらんと欲す

〈juppo〉杜甫は前回の王翰と同世代の詩人ですが、こちらの方が断然有名人ですね。「詩聖」と呼ばれています。これはテストに出がちです。
この「春望」という五言律詩も有名ですよね。特に一、二句くらいは。
安禄山の乱というのがあって、家族を避難させたあと、敵軍に捕まって軟禁された翌年に詠んだ詩だそうです。この時46歳とか。画像検索するとすっかりお爺さんの仙人みたいな人が描かれているので、私もそのテイストで描いたんですけど、案外若いじゃないですか。1300年前では十分老人な年だったのでしょうか。
戦の後の、瓦解した都の姿を嘆いている詩ですね。そんな、破壊された地にも春は来るんだなぁ、とつい涙してしまう心境ですよね。涙したり心を驚かしているのは花と鳥なんでは?という読み方もできるそうですが、やっぱり杜甫の心情かなと思います。
「烽火三月」の三月も、暦の三月か三ヶ月ということかと、ふた通り読めるそうです。
46歳で白髪頭の毛量を心配する杜甫。苦労したんでしょうね〜。
さてこの冬、私は10年ぶりに塾の先生をしています。正確にいうとほぼ12年ぶりです。冬期講習に懐かしく携わっています。
今年は、今までしていなかったことをいろいろした年でした。総括するとあまり良い年ではなかったのですが、そのいろいろの結果が来年形になるといいなぁ、と思って年を越したいと思います。
あと2時間足らずで新年です。今年もけん玉が成功して、よかったですね。
皆さんの2024年も、とびきり良い年でありますように。
posted by juppo at 22:24|
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